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【反対意見】

 近年は、不寛容の空気が世界中を覆って、外交上の摩擦、経済上の摩擦から大きな国際問題に発展していることが多く見受けられます。

 考え方価値観の違う相手を排除したり、威嚇したりすることで自己の利益だけを求めようとする風潮を見るにつけ、未来に対する一抹の不安を覚えます。

 ドラッカーの言葉に「自分は正しく彼は間違っているという仮定からスタートしてはならない。ただし、意見の不一致の原因は必ず突き止めなければならない。ほとんどの人が自らの見方が唯一の見方であるとの確信からスタートしている。いかに感情が高ぶろうと、またいかに相手側が筋が通っていないと確信しようと、正しい意思決定を行おうとするならば、選択肢を十分に検討するための手段として反対意見を見るべく努力しなければならない。あらゆる側面を丁寧に見るための手段として意見の対立を使わなければならない。」とあります。

 違う意見・考え方・価値観を尊重し、叡知を結集して相互利益の道を求めていく精神を持つことが、外交・経済の世界のみならず、企業経営においても求められることを、リーダーたる者は強く自覚する必要があるのではないでしょうか。

2019.07.01

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