拝啓 時下ますますご健勝のことと、お喜び申し上げます。
去る3月21日に、大リーグ・マリナーズのイチロー選手が、現役引退を発表しました。日本プロ野球で94年から7年連続で首位打者になり、マリナーズに移籍した01年から10年連続で200安打をマークし、04年に262安打で大リーグのシーズン最多安打記録を更新し、日米通算ではピート・ローズ氏の大リーグ記録4256安打を上回る4367安打をマークするなど、数々の金字塔を打ち立ててきました。
引退記者会見では、「あくまで“はかり”は自分の中にあって、『自分なりに“はかり”を使って限界を見ながら、ちょっと超えていく』ということを繰り返していく。そうすると、『いつの日からか、こんな自分になっているんだ』という状態になって。だから少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけないと思うんですよね。」という言葉を残しました。
他人と比較せず、自分の中にしっかりと基準をもって自分の限界を少し超えたところに目標を設定し、それを超えていく。これを繰り返して、自分の小さな殻を地道な努力で何度も何度も破っていくことが、大きな成果につながる近道なのではないのでしょうか。
このことは、スポーツの世界のみならず、変化の激しいビジネスの世界においても、ひいては、人として成長していくためにも、大きな教訓を与えてくれるような気がします。
誰もがイチローのようなれるわけではありませんが、誰もがイチローのように生きることは可能なのではないでしょうか。
2019.04.01
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