9月の第三月曜日は敬老の日です。祝日法によれば「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日」とされています。
人生100年時代が叫ばれるようになった昨今、「老い」の意味が大きく変わろうとしているように思えます。
60歳から65歳の間に定年退職をした後は老人として余生を生きるのが当然だった時代が終わろうとし、かつてドラッカーが提唱した「パラレルキャリア」を生きる時代が到来しようとしているのではないのでしょうか。
パラレルキャリアとは、本業以外のもう一つの仕事をもったり、社会活動などに参加したりして、本業と第二のキャリアを両立させる生き方のことをいいます。
組織の寿命より人間の寿命の方が長くなった現代において、個人はひとつの組織に依存して同じ仕事を続けることが困難になり、第二の人生を設計することが必要になってきました。そこで、パラレルキャリア、すなわちもう一つの世界をもつことが重要になると、ドラッカーは指摘しました。
「老い」を人生の末路と消極的にとらえるのではなく、社会に向き合い、やりがいを求めて長く活用できる新たなキャリアを開発する機会ととらえることが、長寿社会をいきいきと生きていくために必要になるのではないでしょうか。
2018.09.01
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