プロ野球の広島で2,215試合連続出場の世界記録(当時)を樹立し「鉄人」と呼ばれた衣笠祥雄さんが、去る4月23日、上行結腸がんのため逝去されました。71歳でした。
死球による怪我をも乗り越え大記録を樹立した衣笠さんは、死球が当たった直後も痛がったり、怒りの感情を露わにしたりせず、常に理性的に振る舞っていました。
衣笠さんは「死球は投手の投げ損ないと打者のよける技術の不足が重なったもの。怒るのは自分の責任を棚に上げ他人を責めるに等しい」と述べられていましたが、どんなに困難なことでも、自分に降りかかることの責任は自分にあると覚悟し、それをプラスに転換する姿勢を持ち続けられました。
人には優しく自分には厳しいその人柄は、プロ野球関係者やファンのみならず、多くの国民を魅了してきました。
衣笠さんが見せてこられた、誠実にひたむきに努力を積み重ねる真摯な姿は、これからも、我々の記憶に残り続け、困難を乗り越えようとする全てのリーダーの規範になるのではないでしょうか。
2018.05.01
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