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【思慮分別のある言葉】

 今村復興大臣が、不適切発言により辞任に追い込まれました。今村氏は東日本大震災について、「これがまだ東北で、あっちの方だったからよかったけど、もっと首都圏に近かったりすると莫大な、甚大な被害があったと思っている」と述べていました。

 その少し前にも福島第1原発事故で故郷に戻れない自主避難者について、「本人の責任」と述べて批判された矢先のことだったので、復興大臣の資質に欠けていたと言わざるを得ないでしょう。

 言葉は、本人の真意とは関係なく、影響力を持って一人歩きします。また、発した言葉をその後撤回したところで、発した事実は消し去ることはできません。だからこそ、責任ある立場の者は、言葉を慎重に選ぶ必要があるのでしょう。

 価値観が多様化し、社会構造が複雑化し、ストレスが増大する現代社会において、正しくコミュニケーションを取ることがますます重要になる中で、受け手に与える影響思慮深く熟考して分別のある言葉選ぶことが、あらゆる組織のリーダーに求められるのではないでしょうか。

2017.05.01

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