高齢ドライバーによる交通事故のニュースが連日のように報道されています。統計上の事故件数は、高齢ドライバーより若年ドライバーの方が多いようですし、被害者が被る事故の重大さは、ドライバーの年齢とは関係がないでしょうから、高齢ドライバーをターゲットにするマスコミの取り上げ方はバランスが欠いている様にも思えます。しかし、高齢化がますます進んでいく社会の現実の中で、ドライバーの加齢による認知機能の低下は、さらに深刻な社会問題になっていくことは間違いないでしょう。
高齢ドライバーの話題になると必ずと言っていいほど取り上げられるのが、自動ブレーキと運転免許返納です。確かに、自動車の運転アシスト機能の向上と免許制度の改善は、交通事故防止のため直接効果のある対策と言えるでしょう。
それと同時に、健康管理、生涯教育、ライフスタイル、コミュニティー、交通インフラ、交通法規等、様々な面でのイノベーションを起こすことが、交通事故の少ない安心安全な高齢社会の実現につながるのではないでしょうか。
また、官民が一体となって高齢社会の課題解決に取り組むことで、社会・経済が活性化され、高齢化を問題ではなく、新時代のチャンスとすることができるのではないでしょうか。
2017.02.01
|