平成27年の日本人の平均寿命が女性87.05歳、男性80.79歳と、いずれも過去最高を更新したようです。医療技術の進歩などが寄与していると言われています。
長生きできることは大いに喜ばしいことです。しかし、長生きしても心身共に健康な状態でなければ、真に豊かな人生を送ることはできないでしょう。
日本人の健康寿命は、平均寿命より女性で12年、男性で9年短いと言われています。つまり、人生80数年のうち10年前後の期間を、日常的に医療または介護に頼っていると言えるのです。健康寿命が平均寿命に近づけば、長寿の価値も格段に上がることでしょう。
ただ、体が健康で長生きできても、心が幸福を実感できなければ、長寿の意味も薄れるでしょう。様々なストレスに囲まれた現代社会において、幸せに長生きするためには、体の健康以上に、正しい心の持ち方で目の前の幸福を素直に実感できる心の健康が大切になるのではないでしょうか。人生のうちで心が健康な期間をより長くすること、つまり心の健康寿命を延ばすことが、長寿社会を豊に生きることにつながるのではないでしょうか。
2016.10.01
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