今春卒業した大学生の就職率は96.7%で、過去最高だったリーマン・ショック前の2008年春の96.9%に次ぐ高水準となりました。過去最低だった2011年の91.0%から4年連続で上昇しました。
景気回復が若者の雇用環境好転に波及しているのは、喜ばしい限りです。
その一方で、世界経済フォーラムが発表した「人的資源指数」によると、日本は総合5位、年齢層別の65歳以上で1位と大健闘している反面、15歳〜24歳では21位と振るわなかったようです。
人手不足が鮮明になる中で、若者の能力開発が十分でないとすれば、日本の国際競争力の低下の要因となるでしょう。くしくもスイスの経営開発国際研究所が発表した「2015年世界競争力年鑑」によると、日本は総合順位を6つ下げて27位となったようです。
少子化で若者人口が減少する中で、日本の国際競争力を向上させ、経済を発展させていくためには、若者の能力開発がますます重要になるのでしょう。
経営者は、人口減少していく貴重な若者のやる気と潜在能力を最大限に引き出せるよう、若者の特性と価値観に強い関心を寄せ、それらを理解した上で、十分な教育をしていく必要があるのではないでしょうか。
2015.6.01
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