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【過去最大の貿易赤字】

【過去最大の貿易赤字】

 

 平成26年の貿易収支過去最大12兆7813億円の赤字となりました。過去最大を更新するのは平成24年以降3年連続で、貿易赤字は4年連続だそうです。

 アベノミクス金融緩和により、為替レートが大きく円安に誘導されました。円安が輸出価格競争力を高め日本の貿易収支は改善するという期待が根強くありましたが、現実は全く正反対になっています。日本のGDPに占める輸出割合12%といわれていることを考えると、そもそも円安による景気浮揚は期待できないのかも知れません。

 反対に、円安により輸入物価上昇して、実質賃金低下しています。国民が景気回復の実感を持てないのも当然なのでしょう。

 昨年公表された厚生労働省の平成25年国民生活基礎調査によると、国民の6が生活が苦しいと感じているそうです。平成26年は更に輸入物価の上昇が進み、消費税率が引き上げられたため、国民の生活意識は更に悪化していることが予想されます。

 アベノミクスに過大な期待を抱くより、国民一人一人が、自己の付加価値を高め、逆境にも負けない新しい価値創造により所得の向上を志す方が、確実な景気対策になるのかも知れません。そのために、経営者には、リーダーとして重要な役割が求められるのではないでしょうか。

2015.2.01

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