韓国で旅客船沈没事故、地下鉄衝突事故、バスターミナル火災事故等、安全を脅(おびや)
かす事故が相次いで起きています。経済成長を優先し、安全を軽視した社会のゆがみが表面化したと言われています。
日本ではあり得ないという声も上がっていますが、日本でも福島の原発事故、ＪＲ福知山線列車脱線事故、ＪＲ函館線貨物列車脱線事故、高速バス居眠り運転事故等、市民の安全を脅かす公共機関の事故の数々が未だ記憶に新しいことを思うと、韓国の事故を人ごとのように片付けるわけにはいかないでしょう。
安全レベルに差はあるものの、利益を優先して、安全にかけるべきコストを切り捨ててしまったことは、共通しているのではないでしょうか。
｢他山の石｣という諺があります。｢他人の誤った言動でも、自分の人格を磨くのに役立てることができる｣という意味です。
他人の過ちを批判して、相対的に優越感を抱き自己満足を得るよりも、その過ちから多くの教訓を得て、トラブル防止のノウハウや情報を共有し、お互いに役立てることこそが、ボーダレス化する経済社会の中で、隣人と互恵関係を築く道ではないのでしょうか。
