日本の法人の黒字申告割合は25.9%と言われています。平たく言えば、1/4の法人しか法人税を納めていないということです。これは、多くの企業が利益を計上できない、あるいは、利益を計上しても過去の赤字を埋められるほどではないことを現しているのでしょう
では、なぜ企業がリスクを負うために必要な利益を計上できなくなったのでしょうか。多くの経営者は、長引く不況が原因と考えているのかも知れませんが、本当の原因は、多くの企業が自らの事業を時代の変化の中で正しく見直すことができないことにあるのではないでしょうか。
ドラッカーの言葉に「事業の定義の見直しに成功する人は、予期せぬ失敗を部下の無能や偶然のせいにしない。システムの欠陥の兆候と見る。予期せぬ成功を自らの手柄とせず、自らの前提に問題が生じていると見る」とあります。
失敗を部下や不況のせいにせず、組織の改革改善の糧にする。たまたま成功しても慢心せず、事業の見通しを冷静に分析する。そして、新しい時代に必要とされる事業を生産的に行える組織にするため、絶えず事業の定義を見直すことが、現代の経営者に求められているのではないのでしょうか。