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【明鏡止水】
  
アベノミクス効果に対する期待感で、株式市況活況を呈しています。景気好転ムードが出てきたことは、大いに歓迎すべきですし、実体経済浮揚につながることを切に願います。
 しかし、行き過ぎ金融緩和と行き過ぎた財政出動が、その後の反動で大きな弊害を引き起こすことは、日本のみならず、先進各国で幾度も経験してきたことでしょう。経済安定的なものにするためには、金融財政に頼るばかりでなく、冷静先見性を持って、たゆまない構造改革に取り組む必要があるのではないでしょうか。
 「明鏡止水」という言葉があります。「曇りのない鏡や、澄み切った静かな水面のように、雑念のない澄み切った心境にこそ、真実が正しく映し出される」といった意味です。
 人は根拠の曖昧な熱狂の渦の中にいると、真実を見る目を奪われてしまいがちですが、経営者事業判断を下す際には、市況ムードに流されるのでなく、「明鏡止水」の心境で、必要製品サービスを、真に必要なに、真に必要なタイミングで供給できるよう、冷静意思決定ができなければならず、そのことを積み重ねることが、企業持続可能なものにするのではないでしょうか。
(2013.03.01)

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