三国志の中に「
喜怒を色に形(あらわ)さず」という言葉があります。三国志の英雄・
劉備玄徳(りゅうびげんとく)を評して述べられた言葉ですが、
リーダーの
資質として「
喜怒哀楽をむやみに表に出さず、常に
冷静沈着に行動する」ことが求められるという意味でよく用いられる格言です。
政治や経済が不安定化し、外交上でも物々しい事態が頻発する中で、扇動的な勇ましい言動で支持を集める風潮が大きくなってきているような気がします。
しかし、不用意な言動が大きなトラブルを招くことは、現実の世界では往々にしてあります。そして、起こってしまったトラブルを解決するために払わないといけない犠牲は、トラブル予防のためのコストより遥かに大きなものとなるのが世の常です。
困難な状況にあるからこそ、喜怒を色に形さず、理性的に判断し、冷静沈着に行動できる資質がリーダーに求められることを、我々はもっともっと意識してリーダーを選ぶ、あるいは、リーダーとして成長すべきではないかと思える今日この頃です。