若者の
就職難が
深刻です。
年齢階級別の
完全失業率を見ると、
15〜24歳は
8.5%と最も高く、
65歳以上は
2.6%と最も低くなっています(総務省「労働力調査H24.5」)。また、
15〜34歳の
約170万人が正社員を希望していながら、
非正規労働者となっているともいわれています。
少子高齢化が叫ばれて久しくなりますが、未来を背負う人口層の少ない若者にすら、まともに仕事を与えられないこの国の状況には危機感を感じざるを得ません。このままだと競争力はますます低下し、社会保障の担い手が足りなくなるだけでなく、支えられる側に回る若者が増えて、財政危機に拍車がかかるばかりか、治安の悪化も懸念され、社会の停滞を招くのではないでしょうか。
人口構成の大部分を占める中高年層が既得権を温存するために若者にチャンスを与えられないのであれば、この国の未来は暗いものになるでしょう。政治家には票の数より国の未来にもっともっと関心を寄せて欲しいものです。
江戸時代後期の武士橋本左内(さない)の言葉に「人間自ら用に適する所あり、天下なんぞなすべき時なからん」とあります。人間には自分を生かせる場所があり、必ず世の中に貢献できる時が来る、という意味です。
若者には、努力すれば必ず自分を生かせる場所が見つかると思って諦めずに頑張って欲しいですし、経営者には杓子定規な基準で優劣を決めて採用を過度に狭き門にするのでなく、若者の可能性を見つめ、一人一人を活かすための適材適所の人事を心掛けて欲しいものです。