Business Forum Kobe 21
トップページ >月刊コラム

【若者の就職難問題】
   
若者就職難深刻です。年齢階級別完全失業率を見ると、15〜24歳8.5%と最も高く、65歳以上2.6%と最も低くなっています(総務省「労働力調査H24.5」)。また、15〜34歳約170万人が正社員を希望していながら、非正規労働者となっているともいわれています。
少子高齢化が叫ばれて久しくなりますが、未来を背負う人口層の少ない若者にすら、まともに仕事を与えられないこのの状況には危機感を感じざるを得ません。このままだと競争力はますます低下し、社会保障担い手が足りなくなるだけでなく、支えられる側に回る若者が増えて、財政危機に拍車がかかるばかりか、治安悪化も懸念され、社会停滞を招くのではないでしょうか。
 人口構成の大部分を占める中高年層既得権温存するために若者チャンスを与えられないのであれば、この未来暗いものになるでしょう。政治家にはより未来にもっともっと関心を寄せて欲しいものです。
 江戸時代後期の武士橋本左内(さない)の言葉に「人間自ら用に適する所あり、天下なんぞなすべき時なからん」とあります。人間には自分生かせる場所があり、必ず世の中貢献できる時が来る、という意味です。
 若者には、努力すれば必ず自分を生かせる場所が見つかると思って諦めずに頑張って欲しいですし、経営者には杓子定規な基準で優劣を決めて採用を過度に狭き門にするのでなく、若者の可能性を見つめ、一人一人を活かすための適材適所人事を心掛けて欲しいものです。
(2012.08.01)

Copyright (c) 2006 Business Forum Kobe21 All Rights Reserved.