中国の古典「菜(さい)
根(こん)
譚(たん)
」の言葉に「寵(ちよう)
利(り)
は人前に居るなかれ。徳業は人後に落つるなかれ。受享は踰(こ)
ゆるなかれ。修為は分中に減ずるなかれ。」とあります。「利益は人より先に得ようとしてはいけない。善行は人より先に行うべきである。報酬は分相応を超えてもらってはいけない。すべき行為は分相応以上に行えるようにしなければいけない。」という意味です。
不況下の世知辛い今の世においては、企業も個人も、目先の損得で行動してしまいがちですが、利益はまず先に人に与え、自分が得るものは分相応以下に留め、正しい行いを率先して行い、期待以上の責任を果たしていくことが、結果として周囲の尊敬と継続的な利益を得ることに結びつくのではないでしょうか。
経営者は、企業の利益よりお客様の満足や社会的使命を優先に考え、率先して正しい規範となる行動を積み重ね、自己の報酬以上の責任を果たしていくことで、企業に社会的意義と継続的利益と発展をもたらし、自らも豊かになれるのではないでしょうか。