世界の株式市場、為替市場を大混乱に陥れたギリシャ危機が、EUの包括戦略合意により、一旦落ち着きを見せました。合意によりギリシャの国債償還債務が欧州金融安定基金と民間銀行の負担で大幅に削減されるそうです。
サブプライムローン問題に端を発したリーマンショックが3年前に起き、世界経済を震撼させたのは記憶に新しいですが、日本から見れば、地球の裏側の、日本とは直接関係のない債務問題が、日本株の暴落、超円高の原因となり、日本経済に深刻な影響を与えるような時代になっています。
予測困難な世界経済の激変を乗り越えていくためには、産業構造を温存したまま、変化に対する対応力だけを強化するのでは追いつかず、変化を利用するために産業構造そのものを改革していく必要があるのではないでしょうか。
企業においても、環境変化に順応するだけでなく、環境変化を利用するために事業そのものを見直し、改革していかなければ、生き残ることはできないのでしょう。ドラッカーの説いたイノベーション(改革・革新)が、ますます経営者に求められる時代になったのでしょう。
(2011.11.01)