チュニジアで始まった民主化デモが中東各国に波及し、政治が混迷の度を深めています。既にチュニジア、エジプトで長期独裁政権が崩壊し、リビアでは内戦に発展する気配が出てきています。政権の縁故主義・世襲制・腐敗、格差の拡大・生活の困窮等に対する積もり積もった不満が大きな原因となっているようです。また、インターネットの普及が民衆の動員に多大な影響を与えたようです。老子の言葉に｢統治者は、人民の居場所を狭めてはいけない。人民の生活を圧迫してはいけない。そうすれば、人民から嫌われることもない。｣という意味の言葉があります。また｢人民が死を恐れなくなると、どうして統治者は死で人民を脅すことができるのか。｣という意味の言葉もあります。人々の生活を困窮させ、死を恐れないほどの絶望を与えてしまえば、もはや人々を統治することは不可能となるのでしょう。
企業においても、社員に、生活の保証・やりがいのある仕事を与えることができなくなれば、組織を統治するのは困難になるのではないでしょうか。そのためにも企業は、生産的であり続けること、社員に責任を与え社員から意見をくみ上げるためのコミュニケーションが必要となるのではないでしょうか。
