「天は自ら助くる者を助く 」と言う格言があります。サミュエル・スマイルズの『自助論』の冒頭で紹介されたことで日本でも有名な言葉になりました。天は自らの力で努力する人間に道を拓く、という意味です。 今の日本を見ると、国民の自立精神が薄れ、政治家は票稼ぎのために財政危機も顧みず、ばらまきを続けている状況です。
新興国の台頭により日本の経済的優位性が格段に低下し、少子高齢化がどんどん進んでいること等を背景にして、日本経済が構造的に地盤沈下していく中、社会の支えが必要な弱者が益々増えていくと思われますが、弱者を支え豊かな社会にするためには、老若男女問わず、一人でも多く自助努力のできる自立した人間を増やすことが社会的な課題となるでしょう。
リーダーには、自ら自助能力を持つことは当然ですが、自助能力を持つ人間を育てること、やむなく自助能力を持てない人を助けることが求められるのではないでしょうか。
卯年の新年にあたり、自らの意志と足で兎のように自由に跳ね回る自立した人間が一人でも増えることを願ってやみません。