Business Forum Kobe 21
トップページ >月刊コラム

【口は災いの元・・・】
言葉分かり合うために、知識豊かになるためにあるはずなのに、世の現実はあまりに世知辛(せちがら)いようです。
 先日、柳田法務大臣失言がもとで辞任に追い込まれました。「法務大臣は、「個別の事案についてはお答えを差し控えます」「法と証拠に基づいて適切にやっております」、この二つだけ覚えておけばいい」と発言し、そのことが野党国会軽視と批判され、補正予算の成立を人質に辞任罷免を迫られたため、事実上更迭(こうてつ)されたようです。
国会答弁悪知恵を得意げに披露したつもりが、口は災いの元となってしまったようです。政治の世界を見ていると、言葉(ののし)り合い、足を引っ張り合うために、知識(だま)し合うためにあるかのごとくです。
国家外交上の重大な脅威にさらされ、内政では経済財政の深刻な問題を抱えている時に、本来なら、お互いの立場を越え、英知を結集して、問題解決のために一丸となるべきはずなのに、お偉い方々が演じる政界劇場の足の引っ張り合いは、目を覆わんばかりです。
言葉正しく使うこと、知識正しく使うことは、リーダーに求められる非常に大切な資質なのではないでしょうか。

(2010.12.01)

Copyright (c) 2006 Business Forum Kobe21 All Rights Reserved.