大卒者の就職内定率が過去最低の80%といわれています。少子高齢化社会で
貴重なはずの若年労働者に仕事が与えられないのは、日本の経済社会の重大な問題ではないでしょうか。
先日、当事務所でパートタイマーの募集を出したところ、1名の募集に対
して41名もの応募がありました。中には有名大学の新卒者も何人もいました。就職氷河期といわれる雇用市場の現実を目の当たりにして
愕然とし、仕事ができることの尊さを強く再認識させられました。
景気が悪くなると、企業はこぞって人員整理や採用抑制に走りがちですが、こういう時こそ企業は、優秀な人材を確保するチャンスとすべきではないでしょうか。
ピーター・F・ドラッカーの言葉に「マネジメントのほとんどが、あらゆる資源のうち人がもっとも活用されず、その潜在能力も開発されていないことを知っている。だが、現実には、人のマネジメントに関する従来のアプローチのほとんどが、人を資源としてでなく、問題、雑事、費用、脅威として扱っている。」とあり
ます。
人をコストでなく付加価値を創造する資源として捉え、その人材に投資すべき大きなチャンスが足下に転がっているこ
とに気づく経営者が増えて、雇用環境の改善、企業価値の向上、ひいては日本経済の発展につながることを願ってやみません。