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【偽装大国】
企業の偽装事件が後を絶たないようです。最近報道された事件だけでも、JFEスチール・新日鉄のデータねつ造、システム開発会社アクセスの粉飾決算、イトーキ・大建工業等の防耐火用建材の基準不足、船場吉兆は産地偽装のみならず食べ残しの使い回しも発覚し廃業に追い込まれたり等々、枚挙にいとまがありません。
かつては世界に冠たる経済大国であった日本が、いつの間にか偽装大国に成り下がったのかと、寂しい限りです。
世界で最も著名な投資家で慈善家でもあるウォーレン・バフェットの言葉に次のような言葉があります。
「一生をかけて築きあげてきた信望も、ひとつの愚かな行為とマスコミの否定的な報道によって、瞬く間に崩れ去る危険性をはらんでいる。不正が公になった場合、あなたが支払うべき代償は、あなたの処理能力を超えるかもしれない。最善の方策は、正しくないと分かっている行為をしないこと。」
「トラブルから抜け出すより、トラブルを避ける方がはるかに簡単である。トラブルを避けるためには、正しいことを正しいときに行うだけでよい。一方、トラブルから抜け出すためには、大量の資金と大量の法的才能を注ぎ込まなければならず、しかも、抜け出せるとは限らない。」
目先の利益にとらわれて偽装に走るより、遠回りのようでも継続できる正しい行為を積み上げることの方が、企業の繁栄の近道ではないでしょうか。

(2008.06.01)

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