ひょんなことから、1月のローマに10日間滞在することになりました。滞在先は、友人がインターネットで予約してくれた、TRASTEVEREの中、Vicolo del Cedro,1のアパルタメント。5人で10泊して、2,027ユーロでした。
日曜日の夕方に到着する私達を空港まで迎えに来てくれる手はずになっています。本当に迎えは来るのか・・・、一抹の不安の中(どうしてヤツらは、メールを読んだよ、了解!!って返事をよこさないのか!!)、無事に、ドライバーのお兄ちゃんとご対面。
さあ、これで重たい荷物の心配もしなくてよく、料金でタクシーの運転手とモメる心配もなく、アパルタメントへ直行だ!と喜んだのですが・・・、

どうも、この運転手のお兄ちゃんは、私達のアパルタメントの場所を知らない様子。住所だけを頼りに向かうのだけど、近づくのだけど、到着しない。

なにしろ、ローマでも下町の中の下町、トラステヴェレのこと、ただでさえ曲がりくねった細い路地。そして道だが何だか分からないほどに左右にぎっしりと停められている車とバイクの数々。私達を迎えに来てくれた車は、どう考えてもトラステヴェレ仕様の大きさではないよね、これ・・・。

運転手が場所をはっきり知らない。車がデカ過ぎる。そして、外はもう暗闇。っていうことで、いつになったら、アパルタメントに到着できるのかっ!!

いいところまでは行くのだけれど、角っこにある車の停め方がヘタクソで、私達の車は曲がれない。もう少し小さいサイズの車ならオッケーだったのに・・・。一方通行だらけなので、もう1度振り出しに戻るために、大回り。散々、大回りした目的の道は、工事中。にもかかわらず、突っ込んで行ったけど、行き止まりになっていて、残念、ハズレ。

数センチの差で、左右の障害物を交わして車は進みます。で、その脇をローマっ子が普通にすり抜けて行って・・・。うーん、私はやっぱりローマには住めないかも・・・。という以前に運転免許を持っていませんが(笑)。

運転手曰く、ローマの秘策は『コントロマーノ』。
『コントロマーノ』。マーノは“手”。コントロは“対して”とか“反して”って意味。ってことは、コントロマーノはどういう意味だ??
コントロピエデ(ピエデは“足”)は、サッカーのカウンター攻撃の意味だけど・・・。

運転手に説明してもらうと、要するに、『一方通行の逆走』ってことでした。おおう、確かに秘策ですな。
「変な音が聞こえたら、教えて」などと言いつつ、ホントに本当に数センチの差で(しかも結構なスピード出てるんですよね)、コントロマーノの繰り返し。思わず、「ブラボー!」って拍手しちゃいました(笑)。



で、ローマの秘策がもうひとつ登場します。運転席から降りて、邪魔なバイクを担いで動かす。以前、リヴィエラでバスに乗ったときも運転手と車掌がこの技を使ってました。

手伝わなくてもいいよな・・・、私達は女性ばっかりだし・・・なんて、窓から覗いていると、たまたま通りかかった男の子が親切に手伝ってくれてました。2人がかりでバイクを動かして、さぁ、再出発。前言撤回します。ローマに住むのって、結構おもしろいかも・・・。
さて、私達のアパルタメントがある、『Vicolo del Cedro』Cedro通りには、辿り着いたのですが、1番が見つからない。

「この道をまっすぐ行った所なんだけど、ここで車を停めて歩いて行く?それとも、アパルタメントの前まで行きたい?そうすると、また、かなり大回りをしないとならないけど・・・」。私達の答えは、「車で行く」。だって、スーツケース。

再び、一方通行をぐるりと回って、Cedro通り、10番、9番、8番・・・4番。でも1番がない・・・。路地の突き当たりを見てくると言い残し、運転手は車を降りて行きました。あ、なんか、ヘッドライトが近づいてきている気がします。とほほ・・・。運転手を呼びに行かなきゃ。「別の車が来たよ〜。退かないと〜。」

と、そんなこんなで、空港からトラステヴェレまでかかった時間以上に、トラステヴェレ内のドライブが長かったような気がしますが、無事に、アパルタメントに到着しました。

ローマに住むのは、思ったとおり楽しそう。でも絶対に、運転手って職業にだけは就きたくないなぁ・・・。