サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂。『フォーリ・レ・ムーラ/壁の外』という名前のとおり、ローマをぐるりと囲む城壁の外2kmほどのところにこの大聖堂はあります。

4世紀にコンスタンティヌス帝によって、聖パオロの墓の場所に建設されました。

サン・ピエトロ大聖堂、サンタ・マリア・マッジョーレ教会、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ教会とともにローマの4大教会です。

聖堂の前の広場に立つのは、聖パオロ像です。ファサードを飾る黄金のモザイクには、キリストとペテロ、パオロ。そして下部には4人の預言者の姿が描かれています。

4世紀に建てられてから、初期キリスト教建築の姿を伝えてきたのですが、残念なことに、1823年に火事で消失、その後、再建されました。

内部は、80本の大理石の柱が4列並ぶ大きな身廊と、4つの側廊から成り立っています。

廊の上部には、歴代法王の肖像が描かれています。現法王のベネディクト16世の肖像にはライトが当てられていました。両側面がほとんど埋め尽くされていました。

これがいっぱいになったら、側廊に描くのかしら、それとも2段になるの・・・?などとくだらないことを心配したりして・・・。
非常に美しい聖堂なのですが、見逃してはいけないのが、『キオストロ/回廊』です。ここは、火事の被害にもあわず、13世紀に建てられたままの姿を残しています。

綺麗に手入れされた緑の中庭を囲む、モザイクで飾られた円柱。上部には、ラテン語で聖書の言葉がモザイクで描かれています。

しろ、『壁の外』にあるため、少々アクセスが悪いのですが、地下鉄B線でテルミニから6つ目のS.Paolo駅で下車、徒歩数分です。

私たちは、ふらふらと町中を歩いていたら、偶然、こちらへ向かうバスを見つけたので、バスでやって来ました。いくつかの路線が走っているようでした。

少々、時間と手間をかけても、一見の価値ある大聖堂です。お時間があれば、ぜひぜひどうぞ。