神殿を意味するパンテオンは、紀元前25年にアグリッパよって建設されました。しかし、これは火事によって消失。現在見ることが出来るのは、ハドリアヌス帝によって118年から128年にかけて再建された2代目です。

建物の高さは、直径と同じ43.2m。内部には、直径9mの天窓が開いています。『天使の設計』とミケランジェロが賞賛したのだとか・・・。

ローマに数々あるモニュメントの中で、私の最もお気に入りのひとつでもあります。ローマに行くと必ず訪れてしまいます。パンテオン前の広場をぐるりと囲むように、バールが並んでおり、パンテオンを眺めながらのカフェブレイクは、この上ない贅沢ですね・・・。
広場のバールに座るのが憧れだったので、2度目の訪問の再、早起きして朝ごはんを食べに来た記憶があります。パンテオンを十分に堪能して、お会計をしようとカメリエーレ(ウェイターさん)を呼んだら、笑顔で手を振り返してくれたのも良い思い出(?)です。なんで、ひとり旅の女の子があんたに愛想せなあかんねん?ってねぇ(笑)。

しかし、なんと言ってもこの立地条件。少々、お値段が張るのは致し方ないところ・・・。そろそろ歩き疲れてきた頃だし、休憩したい。どうせなら、パンテオンを見ながら・・・、でもちょっと高いよな・・・と迷っていた時、いいものを発見しました。
ンテオンを正面から見て右側の建物に併行する道。この道の右手側にスーパーマーケットがあります。ここで、缶ビールでもジュースでも買って、広場の階段に腰掛けて休憩すれば・・・。

気候の良い時期には、ぜひオススメします(笑)。ただ、そんなところで缶ビールを飲んでる観光客は、私たちだけでしたが・・・(笑)。ま、これも良い思い出かな。
て、『天使の設計』パンテオン。ローマン・コンクリートの基礎の上に、直径43.2mの円堂と半球形のドームが載っかっています。壁の厚さは6mですが、ドームの上部になると、軽い素材を使いその厚さは1.5mになります。そのど真ん中に開けられた天窓から、陽光が差し込む様は、あたかもそこから天使が降りてくるよう・・・。陽の差し込む時間帯に訪れることが出来ると、非常に幸運に思うのですが、ひとつ、疑問じゃないですか?。ね、不思議におもいますよねぇ。雨が降ったらどうなるの??。

その日はふいにやって来ました。ある夏の日。ボルゲーゼ公園に私はいました。美術館から出て来ると、何やら雲行きが怪しい。庭を探索していると、ぽつりぽつりと雨粒が落ちてきました。
ヤバイ!傘を持っていない、より先に私の頭に浮かんだのは、パンテオンに行かなくっちゃ!!。適当なバスに乗り込み、適当な場所で飛び降り、パンテオンを目指します。だって、夏の夕立。到着前に止んでしまったらもともこもないので、一目散に土砂降りの中を駆け抜けます。

突然の夕立に、ロマーノ達は店の軒先で雨宿り。傘も差さずに走っているのは私だけでしたが・・・、通りすがりのオジサンに笑われたって構わない。だって、にわか雨が通り過ぎる前にパンテオンへ行かなくてわあ!!!

そして、私の目に飛び込んで来たのは、パンテオンの円堂沿いに丸く並んで雨宿りをする観光客。円堂のど真ん中に、これでもか!!と滝のように流れ落ちる雨水。

そうか、やっぱりそうなのか・・・。何のからくりもなしなのか?。びしょ濡れのパンテオンとびしょ濡れの私。

それにしても、この床って大理石ですよね。雨の度にこんなことで大丈夫なのでしょうか。誰か拭きに来たりとかするのですかねぇ?。さらに謎が増えちゃいました。この時は、残念ながらそこまで見届けることが出来ず。だって、さっさとホテルに帰って着替えなきゃ、風邪ひいちゃいますよう。

パンテオンのうらっかわ。