Napoli−タイトル
 


メルジェッリーナ港
Mergellina メルジェッリーナ
ここから、カプリ島へ船が出てます
私にとっては、2度目のナポリ。前回やって来たときは、「2ヶ月ぶりだ」とかいう大雨にたたられて、ほとんど市内観光が出来ないまま。海岸沿いをお散歩していたら、バケツをひっくり返したような土砂降り。雨宿りを・・・と、近くのバールに逃げ込んだものの、布のパラソルの下ではびしょ濡れになるのも時間の問題。屋根のあるところに逃げ込んだイタリア人からは、「あんなところで日本人が濡れてる」とばかりに、指を差して笑われちゃいました。
そんなこともよい(!?)想い出で、楽しかったナポリでしたが、残念なことに“Museo Archeologico Nazionale 国立考古学博物館”を訪れることが出来ず、再度の訪問、となったわけです。ナポリへは、ローマ・テルミニ駅から、約2時間半。片道18,000リラ(約1,200円、1997年)。ナポリを訪れる前にトスカーナに2週間いたのですが、夕食の時に見るニュース番組に毎日のようにナポリが写るのです。イタリア語は分からないけれど、軍隊が出ているみたい。????。
同じ学校の日本人に尋ねたところ、彼女もよく分からないけど、マフィアかなんだかで治安がとても悪いとか・・・。おいおい・・・。前回来たときもビクビクだったのに、本気で今回は行くのを諦めようかと悩んじゃいました。でも、なぜか予定通りナポリチェントラーレの駅に立っていた私でありました。前回は、ナポリチェントラーレの駅のそばに、宿を取りました。が、帰国後、ナポリ出身のイタリア人が書いた本を読んでいると、あの辺は物騒なので行かない方がいい、って。今回は大事をとって(?)メルジェリーナ港そばの少々高いホテルを押さえました。あのニュースの軍隊は何だったのか、よく分からないままでしたが、とにかく、安全(そうな)ところに宿を取っておいてよかった。
ローマでアクシデント発生。テルミニ駅で待ち合わせをしていた友人と、入れ違いになってしまい、3時間ほど待ちぼうけをした後、再開。ヒヤヒヤしましたが、なんとか14:00頃ナポリ到着。ホテルで一息ついて、リストランテを探しがてら海岸沿いをお散歩。海岸沿い約2キロの道のりは、遠くに“Castel dell’Ovo 卵城”が見え隠れして、とってもきれい。ガイドブックにあるとおり、夕日はすごくきれいなのだろうな・・・。
卵城
Castel dell’Ovo
卵城
ナポリ名物!?
ナポリ名物!?洗濯物
が、友人が「海岸沿い2キロ“引っかけ橋”」と宣言したとおり(大阪の人は知ってますよね。難波の戎橋。大阪の人に聞いてみて下さい。)、端から端まで突破するのには、非常に根性が必要です。30秒も歩かない間に、声を何度かけられることか。ふと気が付くと、後ろにピタッと数人の男の子がくっついてきているし、すれ違う車のクラクションは鳴りやまないし。目が合うと、ニコッとクラクションを鳴らして通り過ぎるの。あと、やめてほしいのはナポリ名物(?)ヘルメットなし、原チャリ3人乗り。口笛吹きながら、振り返って私たちに手を振るのはいいのだけど、運転手まで振り返るのは、まずいでしょ。さすがに。別に、何か悪いことをされるってわけじゃないんだけど、しばらく、くっついてきた男の子達だって、急ぎ足で歩きながら、聞かれたことに答えてあげると(日本人か?とか、どこへ行くの?とか、どうしてイタリア語がしゃべれるんだ?とか)、満足したらしく(あれは、何だったんだろう?)、フッと去っていったし。原チャリで何度も何度も、しつこく遊びに行こうと誘いに来た兄ちゃんも、最後には「しつこくしてごめんね」と紳士的(?本当か?)に、謝ってきたし。
決して、決して悪い人たちじゃないんだとは思うけど、ひったくりなんか多いのは事実だし、やっぱり、近寄ってこられると怖いものは、怖いんだもん。
少々、疲れて来た頃、“Pallazzo Reate 王宮”へ到着。しかし、暗くならないうちにホテルへ戻らないといけない私たちは(怖いから)、花より団子で、北へ向かい目指すリストランテへ。が、到着したものの運悪く定休日。仕方ないので、山に登ってみようか。とロープウエイでヴェメロの丘へ。ここは、私も初めて。『ナポリを見て死ね』という言葉の意味が初めて理解できました。海岸沿いばっかり歩いていたって、ナポリの良さは理解出来ないんだね。市街地と青い海。その向こうに霞むヴェスーヴィオ山。ナポリも昔は良いところだった、っていう意味かな?なんて、たいへんな誤解をしていた私でした。眺めの素晴らしい、リストランテも見つけることが出来、大満足。ただ、たった1つの誤算は、いくらナポリでシーフードが食べたかったとはいえ、こんな山の上で注文しようと思ったのか、ということ。おバカな私たちの選択ミス以外は、申し分ない1日でした。
評価できない、モザイク
“評価できぬ価値”の一部
ポンペイ
POMPEI
翌日は、これまた2度目の訪問であるポンペイへ。実は、前回、私は無茶な旅の疲れで、ポンペイでダウンしてしまい、ほとんど見ていないんです。
そして、ポンペイに行く前に、憧れの国立考古学博物館へ。なぜだか、異様に遺跡好きの私たち。ガイドブックの「評価できぬ価値を持つ」の文字に、期待は高まります。「評価できぬ」フロアに到着。一歩、足を踏み入れるなり、言葉を失うとはこのこと。ガイドブックの言葉はウソではなかった・・・。
すごい数のモザイク。しかも驚嘆するくらい、繊細。人間の髪の毛の1本まで、表現してあるんですよ!!。鶏の毛並みなんかも、近づかなきゃ石で出来てるなんて、絶対に思えない。一番奥には、有名な『アレクサンダー大王の戦い』のモザイク。しかも、それがみんな説明書きを見ると、紀元前100年やら、300年。2,000年も前にこんな文化が栄えていたなんて・・・。ここは、絶対にポンペイへ行く前に訪れておくべき。ポンペイに着いて、ここから、あれが出たんだぁ。と思うのと、すごい建物が昔にあったんだなぁ。ってだけ思うのとは全然違いますからね。う〜ん、奥が深いぞナポリ。ナポリの良さ再発見(っていうほど、知らなかったけど)の2日間でした。

1997.07


 

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