Manarola タイトル
 


Via dell'Amore 愛の小径
Via dell'Amore 愛の小径
さて、Cinque Terreの東から2つ目の町、Manarolaへと向かいます。Riomaggioreからは、海岸沿いの遊歩道を通って徒歩30分なのだとか。その名も“Via dell'Amore 愛の小径”。Cinque Terreへ行くぞ!と決めた時から、絶対にこの小径を歩こうと企んでいたのですが、旅行も近づいたある日、友人がガイドブックの写真を指さしました。手前にRiomaggioreの町、奥には海岸沿いの断崖絶壁を写した写真だったのですが、よぉく見てみると、その断崖絶壁に細い道のようなものが・・・。『愛の小径』という名前は、この道を歩くと誰もが愛について考える、からと書いてありましたが、それって要するに、「今、足を滑らせたら、愛する人は・・・」とか「ここから落ちたら、残された家族は・・・」という意味では?。高所恐怖症である友人は、「愛の小径じゃなくて、人生の小径じゃないか・・・」と、写真を眺めて、しきりと呟いておりました。
いざ到着してみると、手すりもちゃんと付いており、歩いている人も多く、期待・・・、いや予想していたほど、恐ろしくはありませんでしたが、小径の上はほぼ垂直に切り立った岩山。足下は、ゴツゴツとした岩場の海。夏だからいいですが、少しお天気の悪い日なんかだと、「愛について」考えてしまいますね(笑)。でも、小径の始まりと終わりにちゃんと、金網が張ってあり、鍵が閉まるようになっていました。嵐の時などは、通れないように閉めちゃうんでしょうね。だって、そうじゃないと歩いているだけで、波にさらわれてしまいますよ。嵐が来たときのことを考えたら、まさしく陸の孤島になっちゃうんでしょうね。
恐らく、地元の人なんだと思うのですが、岩場をガンガン降りていって、ギョッとするようなところで寝転んでいたりします。降りるのはいいけど、登れないのでは・・・?と、思わず心配しちゃうような場所に人間がいたりして。たとえば、上の写真。小さくて分かりづらいですが、左側に岩がせり出していますよね。その上に、おじさんがひとり立っています。もちろん、裏側へ回ってもこんな感じの斜面ですよ。緩やかにはなっていません。
Via dell'Amore 愛の小径
Via dell'Amore 愛の小径
Manarola の町
Manarola の町
この町も、やっぱり路上駐船・・・
Manarolaの町は、あんなに小さかったRiomaggioreよりもさらに小さな町。そして、旅を終え神戸に戻ってから、ものすごいことに気が付きました。Manarolaの写真が2枚しかない・・・。ま、こんな感じのところです(笑)。
町に着いてみて驚いたのですが、こんなに小さな町なのに、ちゃんと鉄道の駅があるのです(実は、AlassioからPortovenereへの列車で通り過ぎているのですが、気に止めていなかった)。これは、海岸線ではなくて山の上を走っています。駅の間はトンネルばかりで、チラリチラリと海が見えるだけ。Cinque Terreを回るなら、船に限りますよね。帰りは鉄道が楽かもしれませんが。
船では行けない Corniglia の町
Corniglia の町
さて、Cinque Terreにはその名の通り5つの町があります(「5 Terre」と表記されていることが多いみたいでした。「チンクエ」と読みます)。それなのに、船の時刻表にあるのは、4つの町の名前。続いての町は、Cornigliaのはずなのに、Manarolaの次は、Vernazzaとなっています。よく分かりませんが、とりあえずVernazzaまでのチケットを買って船に乗り込みました(12,000リラ、約800円)。
船が出航して、やっと納得出来ました。5分ほどで見えてきた町は、山のてっぺんに広がっていました。なるほどCornigliaに船が止まらないわけだ。谷沿いには段々畑のようなものも見えます。いやぁ、人間って、どんなところででも生活していけるものなんですね(笑)。

1999.07


 

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