Firenze−タイトル
 


花の聖母教会
Duomo(Santa Maria del Fiore)
花の聖母教会 ドゥオーモ
ローマより、ラピド(特急電車)に乗って、約2時間。“花の都 Firenze フィレンツェ”へ到着です。
フィレンツェへ着いたら、まずは、“花の聖母教会 ドゥオーモ”へ。駅を後にしウインドウショッピングをしながら、町の中心へ向かうと目の前に大きな赤煉瓦のクーポラが見えてきます。「できる限り荘厳に、かつ豪勢である」よう175年!もの月日をかけて造られたドゥオーモ。どんな路地裏にいても、クーポラがちらりと見えるだけで、ルネサンス真っ直中にいるみたい。広場では観光客向けなのかな、馬車がお客さん待ち。石畳に響く馬の蹄の音を聞いていると、気分はすっかり15世紀。
このドゥオーモの周りには、みどころがいっぱい。“ジオットの鐘楼”に“洗礼堂”には有名な「天国の扉」が。“オンサンミケーレ教会”には、少し変わった像、銀行家や商人などの守護聖人が並びます。時間があるなら、“ドゥオーモ美術館”も訪れてみたい・・・。この辺り一帯だけで、1日なんて、あっという間に終わってしまいそう。
フィレンツェに来たらなら、絶対に訪れなきゃならないのが“Galleria degli Uffizi ウッフィツィ美術館”であります。見て回るには、少なくとも半日。納得するまで見ようと思うと1週間!はかかるんですって。ルネサンス美術のすべてがあるという、この美術館。入り口はいつも、長蛇の列。
また、この美術館のとある部屋の窓から見える、“Ponte Vecchio ヴェッキオ橋”が、絶景なのだとか。私たちが訪れたのは、閉館間際の夕暮れ時。ボッティチェッリも必見ですが、こちらもお見のがしのないように。
ヴェッキオ橋は、アルノ川に架かるフィレンツェ最古の橋。橋といっても日本にある橋とは違って、宝石店や金細工を売るお店が左右にズラッと並んでいます。だから、外から見ると、橋なのにちゃんと壁と屋根があって、窓まで並んでいるものだから、あれは何?と思っちゃいました。橋を渡っているのに、全然橋を歩いている気がしないんですよ。商店街の中を通り抜けしている気分。
ヴェッキオ橋
Ponte Vecchio
ヴェッキオ橋
ラファエッロですよねぇ・・・??
こんなところにもルネサンスの都
さてさて、そろそろお腹もすいてきた頃。おいしそうなリストランテはないかな・・・?。フィレンツェの名物はステーキ、“ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ”なのだとか。アルノ川を渡って見つけたところが、“Trattoria S.Agostino”。
メインはもちろん、2人前あるという骨付きのTボーンステーキ。プリモとセコンドは・・・!?。お肉だけでお腹いっぱいだよね・・・、とメニューを見てしばらく悩んだあげく、これなら食べられそうな、パンと野菜を煮込んだスープ、これもトスカーナの名物料理、を1人前。
カメリエーレ(ボーイさん)は、それだけでいいのか?。1人前だけ!?。これもおいしいぞ。あれはどうだ?。と、不思議顔。毎回、毎回、どのリストランテへ行っても、同じやりとり。誰か、日本人はあなた達ほど食べないのよぉ〜!!、とイタリアに広めてきてもらえないでしょうか・・・。とりあえず、この時は、それだけか?のカメリエーレには、食後にドルチェ(デザート)を食べたいから、これだけにしておくの、の説明で納得してもらいました。ビステッカは、とってもおいしかったですよ。値段もお手頃だったし。フィレンツェに行ったら、絶対に試してみてくださいね。
アルノ川を渡ったら、“Palazzo Pitti ピッティ宮殿”へ。アルノ川の左岸は、ドゥオモ前の喧噪が嘘のよう。右岸と左岸では違う時間が流れているみたいです。
宮殿内には、ラファエッロやリッピが収められた“Galleria Palatina パラティーナ絵画館”や銀器博物館に、陶器博物館。ラファエッロもリッピもよかった。でも、陶器博物館もなかなか。とうきぃ?と、あまり期待もせずに訪れたのだけれど、展示品の繊細なこと。虫眼鏡で見なきゃ、細部が解らないほどの絵が施されたシュガーポット。陶器って立派な芸術品なんだ・・・と、無知を反省いたしました。銀器博物館には、眩いばかりの銀製品の数々。さっきのティーセットといい、ここの金銀細工といい・・・。メディチ家の富と権力の数々。ここ、フィレンツェを造ったような、人たちですものね。
アンティークショップのお洒落な看板
しかし、まだまだ、見終わることのないフィレンツェ。アカデミア美術館にサン・マルコ美術館。いったい、どれだけの美術館があるんだぁ!!と、やけを起こしちゃいそうな。しかも、それのどれもに、これ教科書に載ってたぁ!という名作の数々。
あ、そうだ。“Piazzale Michelangelo ミケランジェロ広場”にも登らなくっちゃ。町の東南にある小高い丘の上から眺める、フィレンツェの町並みの美しさといったら。あまりの美しさに、立ちつくしちゃいました。バスに戻って、あれ!?「ミケランジェロ」広場ってどういう意味?。私たちの背後には、遠ざかるミケランジェロの「ダビデ像」。でも、この像はコピーなんですって。あぁ、よかった。ダビデ像は、アカデミア美術館でゆっくり見ることにして、フィレンツェのバラ色の町並みが一望できる、この広場。ゆっくりと、訪れてみてください。
フィレンツェだって、まだまだ充分見ていないのに、トスカーナには、シエナ、ルッカを始め300もの町や村があるのだとか。それらの町には、フィレンツェからバスや鉄道が出ているので、フィレンツェに腰を落ち着けたら、日帰りの旅ができちゃう。「美しき塔の町」サン・ジャミーノにも行ってみたいし、ピストイアも魅力的。
フィレンツェに滞在するなら、やっぱり、「眺めのいい部屋」ですよね。どうやら、部屋からドゥオーモが見えるホテルが安いお値段であるみたい。よーし、次の旅はこれで行こう!!

1997.07