Capuri−タイトル
 


町の中央にある時計台
町の中央にある時計台
周りはいつも人でいっぱい
ナポリの“Mergellina メルジェッリーナ”港から、水中翼船で約40分(19,000リラ、約1200円、1997年)で憧れの“Capri カプリ”島へ。
カプリ島は、有名なリゾート地。きっと、お高いのよねぇ・・・。と、前回の旅ではあきらめた私。今回は、無謀(!?)にも島内に2泊もすることに。
船は、島の北側“Marina Grande マリーナグランデ”に到着です。ホテルは山の上、ケーブルカー(1,500リラ、約100円)で登ります。疲れたので、ホテルに着いたらゆっくり休もうね。と言っていたにもかかわらず、カプリの町並みのかわいいこと。ホテルへ向かう途中もお店を覗いたり、きょろきょろキョロキョロ。結局、荷物を置いただけですぐにカプリ島散策へ。
フェラガモもシャネルも並んでる。4つやら5つやら星が付いているホテルがあるある。そんなホテルたちにひけをとらない一等地(?)に私たちが泊まったホテルはありました。安かったので、きっとどうしようもなくへんぴなところにあるんだ、と思っていたのに。高級ホテルのエントランスをぐるっと回って気分は泊まり客!?
おなかも空いてきたし、やっぱりここに来たらシーフードよね。と、前もってガイドブックで目を付けていたお店へ。「魚が食べたい」と言うと、目の前にトレイに乗っけたお魚を数匹持ってきてくれました。どれもイキがよくておいしそう。金目鯛みたいなのをトマトソースのパスタにしてもらうことにしました。それと、スカンピ(えび)のグリル。
今までに食べたどこのパスタより、おいしいパスタでした(1年近くたった今でも、友人と食事に行くと、「あの時のパスタの味と言ったら・・・」)。ピッツェリアも兼ねていて、奥の石釜からはおいしそうなピッツァの匂いが。残念ながら私たちはピッツァは食べませんでしたが、きっとおいしいはず。
いよいよ、カプリ島一番の見所、そして今回の旅の一番のメインでもある“Grotta Azzura 青の洞窟”へ向かいます。アマルフィではエメラルドの洞窟。タオルミーナではカプリより美しいという青の洞窟。そしていよいよ、本物カプリです。そういえば、確か「青の洞窟」という名前のパスタが売られていましたよね。
午前中でないと太陽光の関係できれいに見えないというので、朝一番、9:30にマリーナグランデへ。すでに長蛇の列。モーターボートがお客でいっぱいになったら出発です。
ここから洞窟の中へ・・・
ここでちっちゃいボートに乗り換え、洞窟の中へ
遠ざかるカプリ島を見ながらのクルーズ。太陽光が波間に反射してエメラルドグリーンの海。飛び込んだら足がついちゃいそうなほど、水が透明で底まではっきり見えます(カナヅチな私はそんな恐ろしいことしませんけど)。洞窟に向かう間、しっかりカプリの海を堪能しちゃいました。バックミュージックは、もちろん“帰れソレント”。お客さんに歌のすご〜く、上手い人がいて彼がテープに合わせ歌い出し、景色はきれいだし、雰囲気も最高。 そんなきれいな海でも、やはり限度があります。30分ほどたち、そろそろ退屈して船酔いが不安になってきた頃、ようやく洞窟に到着。洞窟の前には、順番待ちの船の集団。ここまで来て、初めて不思議なことに気が付きました。この大きなモーターボート(20人くらい乗ってた)じゃ、洞窟の中には入れないよね。そういえば、洞窟の中に手漕ぎのボートが写っている絵はがきを見たような記憶が・・・。
予感的中。周りのボートからは、揺れる中、順番にお客さんが手漕ぎのボートに乗り移っています。やっぱり・・・。どこかに桟橋でもあるのかな?と思った私は、甘かったようです。ここでも30分ほど順番待ち。いい加減疲れてきた頃にようやく私たちの番。みんな平気で乗り移っていたから大丈夫、だとは思っても・・・。怖いって。昼から泳ぎに行くので、いくら服の下に水着を着ているとはいえ・・・。結構、そそっかしい私は、足を滑らせないようにドキドキ。
ギリシアのような建物
ギリシアのような建物
ボートに乗り込むと、「横になって頭を低くしてぇ」という声。前を見ると、横にならなきゃ頭をぶつけそうなくらい、やっとボートが入れるくらいの小さな穴が。お兄さんが張ってあるロープを手繰り洞窟の中へ。洞窟の中は思ったより広くて、噂どうり一面のプルー。あぁ来て良かったぁ、の瞬間でした。エメラルドの海も良かったけど、深いふか〜い、ブルーの海は一層神秘的。どんな絵画より宝石より自然が一番きれいだなぁ、なんて思ったりして。
洞窟も言葉では言い表せないくらいの美しさでしたが、往復の行程も捨てたものじゃなくて。カプリに来たら絶対に行かなくっちゃ、なのですが、船酔いをする人は、あきらめた方がいいかも・・・。でも、私たちが海上でボートに乗り換えたところまで(要するに洞窟のあるとこ)、バスで連れていってくれるツアーもあるとか。船酔いOKの方は、船に乗って洞窟まで行くのがきれいですよ。
マリーナグランデの夕陽
マリーナグランデの夕陽
海水浴を楽しむなら、マリーナグランデのちょうど反対側“Marina Piccola マリーナピッコラ”へ。ケーブルカーの頂上駅からバスが出ていますが、行きは下り坂なので、私たちはお散歩がてら、てくてく徒歩で向かいました。ブーゲンビリアが咲き乱れる道をクネクネと。
海岸にはリストランテもあるので、お昼ご飯を食べて、一日ぼんや〜り寝転がっているのも気持ちよさそう。残念ながら私たちは、今日中にローマへ戻らなければならなかったので、数時間の夢の中でした。
波の音を聞きながらごろごろ。波打ち際できれいな小石を探したり。ちっぽけなガラスの破片も、カプリの海で拾ったらエメラルドの欠片。記念に拾って帰って、ブレスレッドにでもしちゃおうっと。

1997.07


 

Back