Akropolis


パルテノン神殿
パルテノン神殿

ギリシアの、いや、人類の遺産アクロポリス。

アクロポリスとは、“高い丘の上にある都市”という意味で、ギリシア神を祀る神殿、また、都市国家(ポリス)アテネの要塞でもありました。私たちが訪れたのは2月。あいにくの雨模様でしたが、古代へのタイムスリップするのには十分。オフシーズンで人影も少なく、ぼんやりと崩れ落ちた柱を眺めていると、今にも古代風の衣装を付けた人が走り出てきても不思議はなさそう。革のサンダルに、白い布をふわふわ巻いた服。気がつくと自分もそんな格好になってて・・・なぁんて、話をしてしまったんですが、全く、想像力が乏しいというか発想が貧困というか・・・。それじゃ、『世界○しぎ発見!』っていう声が聞こえて来ちゃいそうですよね(笑)



入り口を入り、まず一番にくぐるのが、ブーレの門。そして美しい小さな神殿“アテナ・ニケ神殿”があります。別名“翼なき勝利の女神の神殿”といわれ、勝利の女神“ニケ”を祀っています。どうしてこんな別名が?というと、これは私の大好きなエピソードなのですが、ニケは大きな翼を持つ女神です。戦いに勝ち、ニケに捧げる神殿を建てたアテネ市民は、その女神がこの地にとどまるよう、翼のない女神の像を造り、祀ったのだとか。

そして、目の前にそびえ立つのが、あのパルテノン神殿。紀元前438年に15年の歳月をかけて建設されたものです。アテネの守護神、アテナ神を祀ったこの神殿は、市内の至る所から見ることが出来ます。今でさえ、こうなのだから、建設された当初はさぞかしすごかったのでしょうね。
ワンッ!
アクロポリスの主!?


パルテノン神殿
パルテノン神殿 破風(部分)

神殿の周りには、高さ10m、直径が2mもある大理石の柱が46本も立っています。建てられた当時は、神殿全体が神話や古代歴史をテーマにしたレリーフ(浮き彫り)で飾られ、破風(はふ。正面と裏面の屋根のところ、三角の部分です)には、大きな彫刻像が置かれていました。アクロポリス博物館に展示されています。神殿は(破風が、だったかな?)当初、極彩色だったと読んだ記憶があります。うーん、あんまり想像出来ないんですが・・・。とにかく、ものすごかったんでしょうね(笑)

私が、最も気に入ったのが北側にある、“エレクティオン”です。6人の少女像を柱とした柱廊が大変印象的です。イオニア風の彼女たちはカリアティディス呼ばれ、ここで目にすることが出来るのは、模作。オリジナルは、そのうち5体がアクロポリス博物館に、1体が大英博物館に保管されています。アクロポリス博物館も素晴らしかったですが、後日訪れた大英博物館の収集品といったら・・・!。アクロポリス、あの雰囲気で見るから感動もひとしお・・・だと思うのですが。 


エレクティオン
エレクティオン
エレクティオン
大英博物館にて


ポセイドン神殿
アクロポリスの丘よりポセイドン神殿を

アクロポリスの見所はもちろんこれだけではありません。古代の空気を十分に満喫したら、現代へ帰る前にもう少し。丘の南側にあるのは、“イロド・アティコスの音楽堂”。ここでは、アテネフェスティバルの会場として、夏の間、演劇、オペラ、ギリシア古典劇が上演されるんですって。ひやぁー、次に来るときは絶対に!夏ですよね。大富豪イロド氏がアテネ市に寄付をした161年建築のものだそうです(161年。頭に「千」がつかないところがスゴイですよね)。もうひとつは、遺跡として残っている“ディオニソス劇場”です。ここは紀元前6世紀頃に建てられたもので、1万5千人もの観客を収容できる大きな劇場でした。



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