Nice


ニース旧市街。 イタリア北部のリグーリア州からフランスはコート・ダジュールまで続くリヴィエラ海岸めぐり。私たちの出発地点は、フレンチ・リヴィエラ “Nice ニース”からです。

前日の宿泊地であるイタリア、ジェノヴァより、左手にリグーリア海を見下ろしながら約3時間の列車の旅です(31,800リラ・約3,000円)。国境を超え(超えたという実感はほとんどないのですが・・・)、冷房の効いた車内でゆっくりくつろいでいる間に、目的地へ到着です。
私にとって、初めて訪れた南仏。ニースといえば、お金持ちが集まるリゾート地・・・というイメージがあったのですが、大きくて立派な駅は、バックパッカーでいっぱい。ほほぅ、ニースってこんな所なんだ・・・と納得しながら、私たちがこの町で一番に行わなければならないのは、今日と明日の宿を探すこと。ガイドブックに『安い宿は、ジャン・メドサン通りをはさんだ両側の区域に集中している』とあったので、まずは、ジャン・メドサン通りへ向かいます。

駅から、ほんの5分ほどの距離。確かに通りに面してたくさんのホテルが並んでいます。一つ星、二つ星、たまに三つ星が。まぎれもない安宿たちです。どのホテルも、入り口に料金表を張り出していて、物色するのには非常に便利なのですが、この値段が安いのか高いのか・・・私たちには相場が分からない!。


おまけに、まだ両替を済ませていなかったので、フランス・フランの価値も全く分からなくて。これじゃぁ、ホテルなんて選べないじゃない!!。
しかし、何といっても一番の問題は部屋の空きがあるかということ。すでに昼を回っているので、早く探さなければなりません。適当に目星をつけて当たること3軒目のホテルに空き部屋がありました。シャワー・トイレ付きの、真っ白いお部屋。2人で2泊して450フランです。さて、高いのか安いのか・・・1フランがいくらなのか調べに行きましょう(笑)
2人で3日分の生活費として2万円を両替(足りるのか!?ホテル代はカードで支払ったけど・・・)して、もらったのは990フラン。ということは、ホテル代は1人当たり4,500円くらい。ニースってこんな感じの所なんですね(ちょっと嬉しい)。
 追伸:990フランはあっという間に使い切ってしまい、滞在中、何度か銀行へ。

初食事だからと“ニース風ピッツァ”、昨日までいたからと“イタリア風サラダ”の昼食を済ませ(それにしても適当な選び方・・・)、市内をぶらつくことにします。ちなみに、ニース風ピッツァはチーズとアンチョビ、イタリア風サラダはトマトとモッツァレラチーズにアンチョビ。イタリア風はともかく、どうしてこれがニース風なのかは謎、であります。
この日はかなりの強風でした。


パブリックビーチ。
奥、プライベート。手前、パブリック。
お天気が良くなくて、残念です。
お腹がいっぱいになったところで、海へ向けて出発です。なんでも海岸沿いの大通りは、高級散歩道で、超一流ホテルが並んでいるのだとか。実は、私たちも3泊目に超高級ホテルを予約しているのですが、『超一流』とはどういったものなのか、まずは偵察といきましょう。
海岸に着くと、確かに見渡す限りプライベートビーチ。よぉく見ると、ところどころにパブリックビーチが。でも、ロープで仕切られているのは、あまりにも狭い空間で、どうもここで泳ぐのはなぁ・・・(笑)。
よく、ニースのポストカードにも写っている有名なホテル“ネグレスコ”(でも、なぜそんなに有名なのかは私には分かりません)。入り口を見ただけで、うわぁ!高級〜!!。ドアの陰からチラリと見えたソファも、生地が高そうぅ!!。ボーイさんの服も、とっても高級そう!。ロビーのカフェで、コーヒーだけでも・・・という私の野望はあえなくうち砕かれました(笑)。砂だらけのサンダルと、ペラペラのスカートじゃぁねぇ。


『高級散歩道』と平行して走る大通りと、駅前から海へ向かって延びる通りが、どうやらメインストリートのようです。カフェや土産物店、高級ブティックも並びます。私は『高級散歩道(プロムナード・デザングレという名前です)』がそういう所だと思っていたので、着いてみると単なる海岸通りで、寂しかった(?)のです。
大通りを人混みにもまれ、レストランの呼び込みに誘惑されつつ(シーフードが食べたい!)、土産物店を冷やかしながら、フラフラと。歩き疲れて座ったカフェでは、フランスですので、もちろんカフェ・オ・レを注文して(またもや単純な選び方)。通りでは大道芸がパフォーマンスをしていたりと、華やかな町です。
ひとしきり、お散歩した後は近くの山に登れるというので行ってみることにします。山。何があるのかはよく分かりませんが、旧市街の適当な所から階段で上がれるらしいので、適当に歩いてみることにしましょう。しかし、ホントに適当な旅ですねぇ(笑)。
ニース市街。
海岸沿いがプロムナード・デザングレ


鳥になりたい? マセナ広場を通り抜け、さらに東へ進むと、旧市街です。わぁ!なんだか、先ほどとはうってかわって、ワクワクする私好み(?)の町並みが広がりだしました。何本も交差する細い路地。奥を覗き込めば、レストランの看板に食料品が並ぶ店先。やっぱり高級住宅街より、こういう雰囲気の方がしっくりきていいですね(育ちがばれちゃう!?)。

旧市街をさらに東へ抜けると、徐々に傾斜が急になってきました。坂道を上っていくと、“Chateau シャトー”への入り口らしい階段にぶつかります。足下に広がる、一面真っ赤のニースの町並みに見とれながら階段を・・・。うんざりするくらいクネクネと曲がる階段を上ると、遂に到着。道路の脇には、展望所らしくベンチが置いてあって、そこからの眺めはなかなか。でも、何か物足りない・・・!?
実は、その時はここが“シャトー”だとは知らずに登っていたのですが(笑)、それにしてもこれだけ??。公園か何かがあるはずなんだけど・・・。とりあえず、道の端まで行ってみると、塀で囲まれた何かがありました。もしや、ここが??と思い、覗き込んでみると、なんと墓地。これは観光地ではありませんね。仕方なく、反対側に歩いていくと・・・見つけました!。さらに上に登る階段を(笑)。


今までに登った分くらいの高さを再び登って、ようやく本物の目的地へ着くことが出来ました。どの辺が『城跡、シャトー』なのかは、結局分かりませんでしたが、大きな公園になっていました。ここの展望台からは、ニース市街が一望。それにしても、大きな町なんですねぇ・・・。
土産物店もちょっとしたレストランもある大きな公園。ジャングルジムなどの遊具もあり、地元の人の憩いの場という雰囲気でした。
日も暮れてきたことですし、町へ戻ることにしましょう。今日の夕食は、旧市街のレストランで。安くて美味しいお店がありそうだし、探すのも楽しそうだから。

路地の奥の奥まで探索してみたけれど、結局、選んだのはカテドラル(教会)前の広場に面したレストラン。ムール貝のガーリック焼き、シーフードのサラダとラビオリ。“ミストラル”という銘のワインで、ニースの風に味わうことにしました(笑)。
赤に黄色にグリーン。コントラストがとっても素敵。


ニースのおまけ
   Hotel Palais Maeterlinck
ニース市街。
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