もれれん2さかもと

Morelenbaum2-Sakamoto

 

先日出た同タイトルのアルバムもそうだったように、めいっぱいアントニオ・カルロス・ジョビン・リスペクトなコンサートでした。教授の自作曲の演奏は"Tango"のみ。
教授のボサノヴァ好きは有名ですが、YMO以前からその手のアレンジでは注目される存在だったようです。今回のライヴでも、肩の力の抜けた、センスよいピアノを披露。そして所々で教授っぽいコードが響くという感じ。
しかし、全体の雰囲気はヴォーカル&曲調からかもし出されるマターリ感が支配的。それはそれで悪くはないのですが、正直、もう少し緊張感が欲しかったなと。というか、それまでの教授のライヴで感じられた攻撃性とか(彼は音楽を身にまとった戦士ですから)、聴き手を縛るような緊迫感がほとんどなかったのです。教授&チェロによるインストで若干そういった緊張感が感じられましたが、それにしても枯れすぎのような気が。
残念ながら、今の教授には「B2−UNIT」、「未来派野郎」や「エスペラント」のような姿勢を期待しても無駄のようです。まあ、人間は年齢とともに変わっていくものですし、以前のような教授がイイ!と駄々をこねても仕方ないのかもしれません。(2001.08.30)

2001.08.18:赤坂ACTシアター

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