さようならMacintosh

−こんにちはThinkPad −
 

2002年4月、10年以上にわたったMacintoshとのつきあいに終止符を打ちました。

Macintoshでないとできない事がなくなったことと、とにかくハード、ソフト(OS)ともに不安定で、精神衛生上よろしくない状況が続いていたのです。まずハード障害としては、繰り返されるPowerBookG4の故障に加え、修理体制の悪さがトドメになりました。修理しないで最後まで使えたMacは、SE/30、PowerBook550c、PowerMac7600/120&200、iBook(初代)だけで、あとは全部修理を経験しています。購入後1年以内の故障率は5割を超えるんではないでしょうか。OSの不安定さについても、以前はフリーズしたら「まあ仕方ないよね」で済んでいたのですが、WindowsNTWや2000の安定性を知ってしまうとさすがに厳しいのです。巷ではボロクソに言われているWindowsですが、ことNT系列に関しては使い方に気を遣えばとても安定した運用ができるということを、仕事を通して経験してきました。また、Mac OS Xの普及に躍起(でもまともに使えるソフトが少ない)アップル社の方針も気にくわなかったのです。というわけで、MacintoshにさよならしてWindowsマシンへ完全移行することに決めました。

マシン選定の要件は2つで「ノートパソコンであること」「OSがWindows2000Professionalであること」でした。XPは使いたくなかったんです。
購入したマシンはIBM ThinkPad R30。IBM=高い、という先入観があって対象外にしていたのですが、ちょうど現品処分品が安く売っていたのでメモリを増設してサクッと買ってしまいました。

以下ThinkPadを使用してみての印象などを書きます。

PowerBookG4のときも思ったんですが、フルサイズキーボードはやっぱりアメ公サイズなので大きすぎて使いにくいです(笑)。なにしろ会社で使ってるのがB5サイズのノートパソコンで、ちょっと小さめのキーボードが使いやすいんです。ホームポジションを動くことなくエンターキーに指が届くとか、ブラインドタッチしやすいんですね。A4フルサイズのノートパソコンだと、どうしてもキーボードが大きくなってしまって、エンターキーや音引き(ー)を出すためにホームポジションから離れる必要があるんです。これはリストのラ・カンパネラじゃないですけど、右手だけが左右に跳躍する状態で落ち着かないんです。ってピアノ弾かない人には何のことかわからない比喩ですが。

とかまあいろいろ文句はあるんですが、動作が安定しているのと、動作が速いので許します。たかだかCeleron800MHzでどーしてこんなに速いのかは不明。おそらくMS Officeを入れてないのが原因かと。GUIもWindows95ライクのシンプルな形にしているのでリソースを喰わないのがポイント。OSそのものの安定度は、おそらく歴代Windowsの中でもピカイチ。というか、あまりにもWindows98/Meの安定性が悪いものだから、比較論としてやたらと安定しているように感じるのだけど。実際はNT4Workstationあたりと大差ないかもしれません。とりあえずOSまで落ちたりフリーズしたことが皆無なのです。これはすごい。

あと、だいぶマルチタスクが洗練されてきた印象です。ダウンロードしながら別作業、とか、ソフトをインストールしながら別作業、とか、要するにディスクI/Oしながら何の支障もなく別作業できてしまうのは恐れ入りました。ページング(ディスク上の仮想メモリ領域へのI/O)が発生するときでさえ、フロントで動いているアプリへの影響が非常に少ないのが偉いです。データを細切れにして書いているような感じ。あとはWindowsNTとの違いはよくわかりません。正直言って、Windows2000=USBとPnPに対応したNT4ではないかという気がしてます。

でも注意しなければいけないのがデバイスドライバ関係ですね。やはりNT系列なので、ちょっと古い周辺機器はドライバがなかったりするのです。まあ大抵のメーカーは、WebでWindows2000用のドライバを公開しているので、これをダウンロードして使えばいいのですが、いろいろ確認するのがめんどい。自分の使ってる機器では、USBHubとか、ロジテックの光学マウスが怪しい感じだったのですが、えいやっと繋いだらそのまま使えました(笑)。

最後に、苦労したのがMacintoshからのデータ移行でした。ここで活躍したのがMacintoshのメディアなら何でもWindows上で認識させてしまう驚異のユーティリティ「MacDrive for Windows」でした。マックとWinのデータ互換ソフトの定番ともいえるLINGOWINが使えないとか、実はMacとのデータ互換ソフトが少ないのがWindows2000の弱点なのです。その弱点を完璧に払拭してしまうユーティリティでございます。MacのHFS/HFS Plus (Mac OS X)フォーマットでもバリバリ読み込んでしまうから、もう何も意識せずにMacでフォーマットしたMOとか使ってます。簡単すぎ。9000円ってのはちょっと高いけど。まあ便利なことには変わりないので許しましょう。

というわけで、快適なWindows2000ライフを満喫している私でした。これでウィルスさえ無くなればいいんですけどね・・・。

 2003.02.01

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