12月10日のニュース






こんにちは、華です。

やっと卒論が終わりました。

これでバイトとか飲みとか飲みとか飲みとか飲みに参加できます。

先日は1人でワインを飲みましたが何か?

ところでうちのニュースはイギリス紳士という人が編集長をやっているのですがたまにしか出勤しません・・・。

さぼっているときは決まってデパートのプラモデル売り場で発見できます。

今日は「MGなんとか」を手にしているところを捕獲してきました。

*****

: 「編集長、ニュースです!」

編集長はデスクで哀しそうな顔で写真立てを手にしていた。

見つめている先にあるのはかつての恋人の写真だろうか。

クリスマスを目前にして一抹の寂しさが彼を襲っているのかもしれない。

編集長: 「ああ、華ちゃん・・・」

声もいつになく沈んでいる。

編集長: 「“郵便屋さん”と“乳輪屋さん”て語感が似てるってことに気付いたんだけど、だから何なんだ?

: 「だから何、と言われても(困惑)」

編集長: 「そもそも“乳輪屋”って何なんだ?」

: 「そんな商売ありません(超困惑)!」

編集長: 「やっぱり基準は500円玉なのか・・・?」

何がだ?

編集長は手に持っていた写真立てを机の上においた。

写っていたのは「さわやか笑顔のウィッキーさん」だった。

なぜ?

編集長: 「ああ、そうそう卒論が無事に終わったんだって?お疲れさん。それで1人でワイン、か・・・。鼻が酒やけして赤くなってるぞ、ルドルフ

: 「トナカイの名前で呼ばないでください」

編集長: 「わかったわかった。で、モビルスーツ・アッガイの調整は済んだのか?15分後に出撃だ」

: 「ジャブローに突入したりもしません!」

編集長: 「木馬の消えた位置はわかっているな・・・? ん?なんだ?!このニョロニョロとした感覚は?!

知りません

てか、どんな感覚だよ・・・。

: 「えっと、今回のニュースはこれでいきます」






多発性骨髄腫に対するサリドマイドの適正使用について厚生労働省がガイドラインを作成

平成15年9月にとりまとめられた、平成14年度厚生労働科学研究報告書「未承認薬の個人輸入による使用実態及び適正使用のあり方に関する調査研究」の提言等を踏まえ、日本臨床血液学会に対し、多発性骨髄腫に対するサリドマイドの適正使用ガイドラインの作成を依頼した。
今般、ガイドラインが完成したことから、厚生労働省において12月10日に公表された。





: 「サリドマイドというのは血管の新生を阻害する性質があるんです。

過去日本で起きた薬害事件はこれによるものです。

妊婦が服用すると胎児の成長を阻害してしまうんです。

ところが近年米国のセルジーン社がサリドマイドを元にした抗がん剤を発表しました。

悪性新生物(=いわゆるがん)は一般に血管を新生して悪化するんですがこれを防いでくれるわけです。

実は2年も前からアメリカでは高い効果があるとして使用されていて日本への個人輸入もかなり進んでいたんですが、これがようやく公に認められたってことです」

編集長: 「アメリカで普通に使われているクスリが日本では使っちゃいけなかったの?」

: 「アメリカのほうが医薬品の開発はかなり進んでますからね」

編集長: 「なんで?だったらなおさらアメリカで使われてるクスリをすぐに日本でも使えるようにすべきじゃん」

: 「えーと、なんででしょうね?」

編集長: 「厚生労働省がマヌケだから?

: 「マヌケじゃないです。きちんと仕事してます、多分。今回のケースでは過去の薬害事件のこともあって慎重にならざるるを得なかったんじゃないですか?きっと」

編集長: 「ふーん。で、賢くなるクスリってないかな・・・。最近物覚えが悪くて。聖闘士星矢に出てくる氷河の必殺技の名前ってなんだった?」

: 「ほ、ほーろどにーすめるち?」

編集長: 「すごいよ、ルドルフ!」

編集長はそういって、ナチスドイツの敬礼をした。


編集長はアドルフ・ヒットラーをルドルフ・ヒットラーと勘違いしているようだったが、それはもはやどうでもいいことでもあった。


私はそのどちらでもないんだ。





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