ある真夏の日、また別の女のコと渋谷でデートすることになった。
そしてそのときもしっかりと『Hot Dog Press』にお世話になって、メディアに躍らされた少年だった。
そしてそのときに読んだ特集は『もらってうれしいプレゼント』についてだった。
一位:花束
二位:手紙
三位:アクセサリー類(以下省略)
という感じだったはずだ。
少年は、花束と手紙という組み合わせを選んだ。
アクセサリーでもよかったのだが、これには好き嫌いがあると思ったのだ。
手紙と花束ならその点心配することはなかった。
問題は渡す方法だ。
やはり、20本のバラ+かすみ草というのは、カネがかかる分、かさばるものだ。
一万円近くかかる上になんてバカでかいのだ。
少年はそう思った。
こんなものを持ち歩いてのデートは、
とてもこっぱずかしい!
少年は、帰り際に渡すことにした。
じゃあ、どこに置いておこうか。
よし、駅のコインロッカーだな。
そして少年はデート当日の朝、大枚をはたいてバラの花束を買い、コインロッカーに入れたのだった。
デートは順調に進んだ。
同じ愚を犯さないというのが少年のポリシーだった。
よし。今日はいけるで!
そう確信した。そして、帰り際。
ちょっと待って。渡したいものがあるんだ。
少年はコインロッカーに走った。!
そして開けた!!
そして発見した!!!
中のバラは、思いっきりしなびていた!!!。
灼熱の真夏日、ロッカーの中は想像以上の高温になっていたのだった。
少年は、ただ呆然としてたち尽くすのみだった。
どないしよ…
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