Dead Or Alive
2007/10/25(Thu)
ヴァラナシ(インド)
『聖なるものと俗なるものが混在する場所』、それがインドというのは数々の旅人たちが残した言葉だ。実際僕が訪れたときもそれを感じるような事態に何度も遭遇した。例えば写真のヴァラナシ、ここにはヒンズー教徒たちが聖なる河ガンガーで沐浴するためのガートと呼ばれる場所が多く点在している。朝からボートでガンガー観光をしていたこの日も数多くの教徒たちが沐浴に来ていた。ところがその彼らが浴びている川水が流れてくる上流にはヒンズー教徒の死体焼き場がある。ヒンズーのすべてを飲み込む河なのだ。そんな何か異様な聖なるものを感じながら、この死体焼き場に上陸するとすぐに一人のインド人が近づいてくる。マニカルニカ・ガートと呼ばれるこの死体焼き場について説明してくれたのはいいが、これは自分のカルマだと言いながら最後にお布施をせがんでくる。挙げ句の果てに僕には日本のビジネスマンならもっともらっているだろう。布施をもっと寄越せとまで言ってきた。カルマさえもビジネスになるこの場所、この激しい信仰と裏腹のがめつさ、これがインドなのだと素直に感じた。これを気持ちよく思えるようになったとき、インドにハマるのだろうと思う。
Nikon F100, Nikon Ai AF Zoom Nikkor ED 18〜35mm F3.5〜4.5D(IF),Fujifilm VELVIA100F