ある日の終わり
2002/11/10(Sun)
シェムリアップ(カンボジア)
2005年最初のMonthly Photographは初日の出ならぬ、ある日の夕日にしてみた。写真は2002年に訪れたカンボジアのシェムリアップにある世界遺産にもなっているアンコール遺跡群の中にあるプノン・バケンという小高い丘の頂上から撮った夕日である。雨期から乾期に移ったばかりだろうか、私が訪れたこの時期はあまり夕日が見れないと言われていた。それでも絶品と言われるこのプノン・バケンからの夕日を一目見ようと多くの観光客がこの遺跡で夕日を待っていた。この遺跡で張って2日目、完全とは言えないが不完全だからこそ美しいというべき夕日が我々の前に姿を見せた。目の前に広がる森の中に落ちていく夕日に、集まった観光客は一言も発せずただただじっと見つめるだけだった。今日はもう終わりだ、ゆっくり休息をしたのちまた明日に備えよう、そんな風に言われているようだった。まだ灯りのない時代の、本当に言葉通り自然に生活していた人々の気分にちょっと浸れた気がした。
Nikon F80D, Nikon AF Zoom Nikkor 70-300mm F4-5.6G