WORD BOOK

(ここでは辞書的な、一般的な意味であげています。

 翻訳中では必ずしもその表現を使っていませんので、あしからず。)

基本的な語だと思われるものは、あげませんでした。頑張って自分で調べて!

罫線以下をプリントアウトしてくれたら、「気まぐれTIME」特製最新TIME語彙集になります。

どこにも売ってないよ!(その内、売りに出そうかな?)


plainclothes police 私服警察
extradition 犯罪者の身柄引き渡し、送還
farfetched 本当らしくない、無理な、ありそうもない、こじつけの
tyrant 暴君、圧政者
upstanding 正直な、立派な、率直な
come into play (物、事が)働きはじめる;作用する
immunity 免責特権
the Nuremberg trial ニュルンベルク裁判。1945年8月8日の連合国協定に基づき設立された国際軍事裁判所。英米仏ソ他15ヶ国が原告となり、1945年11月20日ニュルンベルクで開廷、ドイツの戦争指導者24人に対して、第二次世界大戦中のその犯罪的行為を追求した。1946年10月1日に判決が出され、ゲーリングら12名に絞首刑、3名に終身刑、他4名に有期刑が言い渡された。東京裁判と並ぶ二大国際軍事裁判とされる。
carnage 大量殺人、大虐殺
tribunal 裁判所、裁決機関

special-purpose war-crimes tribunal in the Hague and Arusha, Tanzania 国連安保理決議によりそれぞれ1993年と1994年に設置された「旧ユーゴ国際刑事裁判所」と「ルワンダ国際裁判所」のこと。

●旧ユーゴ国際刑事裁判所(International Criminal Tribunal for the Former Yugoslavia)-- 旧ユーゴ紛争における民族浄化など非人道的犯罪行為を裁くため、1993年5月25日国連安保理決議827によりハーグに設置された。重大な国際人道法違反を行った個人を追求する一方、継続中の違反行為の抑止、平和と安全の回復、維持を目的とする。個人の刑事責任を追求する国際裁判所としては、ニュルンベルク・東京裁判以来のもので、国連システム下では初めてのもの。1995年7月25日にはボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア人勢力指導者カラジッチ氏ら24名を起訴した。しかし容疑者の引き渡し等において、問題点も指摘されている。

●ルワンダ国際裁判所(International Tribunal for Rwanda)-- ルワンダ内戦でのフツ族・ツチ族の抗争時には大量虐殺等の非人道的行為が行われ、その個人の刑事責任を追求するため、1994年11月8日国連安保理決議955によりタンザニアのアルーシャに設置された。旧ユーゴ国際刑事裁判所に次いで、国連憲章第7章下の措置として設立された2番目の国際裁判所。

International Criminal Court(ICC) 国連国際法委員会がその設立に向け協議を重ねてきた常設の「国際刑事裁判所」。本文中にもあるように、ICC設立会議が7月17日ローマで開かれ、参加国160ヶ国中120の賛成多数で設立条約が採択された。条約は60ヶ国の批准で発効し、本部はオランダのハーグに置かれることになっている。今回の採択は、その運営に関しても強い権限を保持しようとする5常任理事国と、安保理から高い独立性を保つ裁判所の設立を目指した他の国々との対立と妥協の中での、3年越しの難産の末のものであった。だが問題なのは、全会一致の採択を目指していた会議において、土壇場になって、世界に展開する米軍とその兵士、または政策決定者が「戦争犯罪」を適用され訴追される可能性を懸念する米国が、投票による採決を求め、反対に回ったことだ。中国も「全会一致だったはずだ」として反対票を投じた。アムネスティ・インタナーショナル、ヒューマンライツ・ウオッチなどの人権団体は今回の採択を高く評価しているが、その一方、投票に持ち込まれたことで反対に回った国が今後加盟する可能性は低く、そして5常任理事国の内、米中の二大国を欠いているため、今後の実効性を疑問視する声も出ている。また、「容疑者の国籍国の同意」が訴訟条件の一つになっているため、「イラクで起きたクルド人虐殺の容疑者を訴追していいかどうか、サダム・フセインに了解を求めなければならない」といった矛盾を指摘する声もある。
investigative judge 予審判事
Spain's National Court スペイン全国管区裁判所のこと。民主化後の1980年代初めに設置された裁判所。全国規模で起きた犯罪やテロ、政治家の犯罪など重要な政治的事件を裁くために設けられた司法機関で、最高裁判所、管区裁判所、県裁判所という上下関係の流れから独立した、特別の地位を占める機関。1985年には司法組織法が制定され、ジェノサイド(大量虐殺)などについては国外で外国人が起こした場合でも、同裁判所が裁けると定められた。
Operation Condor コンドル作戦。1970年代に左派勢力を一掃するため、チリのピノチェト大統領が提唱し、アルゼンチン、ボリビア、パラグアイ、ウルグアイなどの軍部と共謀して行ったとされる作戦。この作戦の下で軍政指導者達はそれぞれの情報機関や秘密警察を連携させ、共同して「左翼狩り」にあたり、お互いの反体制派を自国で「捕らえ、交換し、処刑した」と言われる。
tenet (政治、宗教、学派などの)教義
sovereign immunity 国家主権による免責特権。ここでは、国家元首が自国を統治する「国家行為」は、いかなるものであれ免責されるという考え方。
Law Lord 法官貴族、または常任上訴裁判官。英国の上院(貴族院)議員で、控訴裁判所の構成員に任命された者。英上院は議会上院であると同時に、民事、刑事の最高司法府で、日本の最高裁にあたる。本文第3段落1文目のBritain's highest courtとは、この上院のこと。約1200人の上院議員の内、常任上訴裁判官は裁判長である大法官を含め11人。通常、個別の審理は5人で行う。
Home Secretary 英内務大臣、内相
arcane 難解な、深遠な、分かりにくい
universal jurisdiction 普遍主義(または世界主義)。国際法上、犯罪に対する各国の刑事管轄権を設定する基準または解釈の一つ。海賊、ハイジャック、テロ行為、麻薬の不正取引等の「諸国の共通利益を害する犯罪」や、「平和に対する罪」「人道に対する罪」、ジェノサイド(大量虐殺)、拷問、アパルトヘイト犯罪等の「国際法違反の犯罪」については、各国の司法権は「国境を超え」、その犯罪者を自国の裁判所で起訴するか、または他の関係国に引き渡してもよいとするもの。
brigand 盗賊、強盗、山賊
National Security Council (米政府)国家安全保障会議。大統領、副大統領、国務長官、国防長官、CIA長官、統合参謀本部議長で構成される最高国防会議。NSC。
Embassy Row 大使館街
1973 coup against Chile's socialist President Salvador Allende 1973年9月11日、陸軍司令官アウグスト・ピノチェトら軍部がクーデターを起こし、選挙により社会主義政権を築いたアジェンデ政権を打倒。陸海空3軍と警察が軍事評議会を作り政権を掌握、ピノチェトが評議会議長に任命されピノチェト軍事政権が始まる。大統領就任は1974年12月。軍事政権は発足と同時に戒厳令をひき国会を閉鎖、政治活動を禁止して、左派を徹底的に弾圧した。その「左翼狩り」は拷問、大量虐殺などきわめて非人道的な形で行われ、その犠牲者は民政移管後の公式調査だけでも3000人以上の死者行方不明者が報告されている。また一説によると2万人以上が殺害されたともいう。他の中南米軍事政権と連携し、前述のコンドル作戦を行ったのもこの時期。1959年のキューバ革命以降、中南米に相次いで左翼ゲリラが誕生し、アメリカの「裏庭」とも呼ぶべき中南米の共産化に神経を尖らせていたアメリカは、CIAなどを通じ、これら反共軍事政権に対して支援を行い、この人権抑圧行為をなかば黙認。それがいっそう拍車をかける結果となった。