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2000年 (財)日本造園学会 研究発表論文
日本造園学会誌「ランドスケープ研究」Vol.63 No.5 p.667-670 掲載

柵による空き地の閉鎖状況と市街化進行程度との関係について

A Study on Vacant Lots Enclosed by Fences in Relation to Urbanization

林 将之(フリーランス) Masayuki Hayashi
田代順孝(千葉大学園芸学部緑地・環境学科 教授) Yoritaka Tashiro
木下 剛(千葉大学園芸学部緑地・環境学科 助手) Takeshi Kinoshita

摘要:子どもにとって空き地は公園にはない自然性や身近さを持った遊び場となりうるが、都市部では柵で囲われた空き地も目立つ。本研究では、このような閉鎖された空き地の実態を把握し、今後の緑地計画の一助とすることを目的として、その基礎的特性や市街化との関係について調べた。対象とした松戸市内の900haを調査した結果 、219箇所の空き地を確認、うち42%にあたる93箇所で閉鎖がみられた。空き地の総面積は公園総面積とほぼ等しかったが、市街化の進んだ地区ほど閉鎖された空き地の割合が増えるという相関がみられ、高密市街地における空き地の実態が明らかになると同時にその潜在的価値が認められた。

 

1.背景と目的

 近年、人と自然との関係を再考しようという傾向が高まっており、中でも、幼少期における遊びを通 じた自然体験の重要性は、既に多くの面から唱われている。この背景の一つには、都市化に伴う環境の変化により、子どもの遊び形態が大きく変わってきていることが挙げられ1)、都市部における自然空間の減少や、公園以外の身近な自然空間の必要性が指摘されている2)3)
 そんな中、空き地という空間は、従来より市街地内部に存在する空間であり、子どもたちの身近な遊び場としての役割も担ってきたが2)3)、自然性という面から類別しても、街区公園の緑が三次的自然(man-made)に含まれるのに対し、空き地の草地はより自然性の高い二次的自然(semi-natural)に含まれると考えられる4)。同時に私的空間であるという面では独特な雰囲気も持っており、仙田らの表現5)を用いれば、子どもたちが欲しているアジトスペースやアナーキースペースとなりうる空間で、公園にはない刺激的な要素をあわせ持つ。しかし都市部においては、管理上の理由などから柵で閉鎖された空き地も目立ち、子どもたちの野外遊び場としても活用できない場合が多い6)
 このように、空き地はその公開性によって空間としての価値が大きく異なるが、暫定的、私的という曖昧な性格が強いこともあり、従来から研究題材にされることは少なく、特に空き地の公開性に主眼をおいた既往研究は全く見られない。そこで本研究では、オープンスペース(以下OS)としての空き地のポテンシャルを見直し、子どもの遊び環境を考える立場から、都市における空き地の実状を把握することを目的として、柵の設置による空き地の閉鎖性に着目して研究を進めた。本稿では、都市部における空き地の閉鎖状況とその存在特性を調べると同時に、都市化による地域格差を明らかにするため、市街化進行程度との関係を調べ、空き地を含めた緑地計画に関する基礎的情報を得ようと試みた。

 

2.研究の方法

 既往研究によると、空き地の発生は市街化や地価上昇による農耕の放棄、土地の先行取得などによるものが多く7)、市街化の進行に伴ってその総量 は、蓄積、飽和、放出、収束へと移行し、農林地の宅地化と宅地の再編成という変容の中で媒介的な働きをしている8)と述べられている。また公共所有の空き地では、物納で納められた土地が、売却、利用されずに残っているものや、都市計画道路など将来的な計画のために用地確保してあるものなどがある。
 本研究ではこのような空き地に対して、閉鎖性という特殊な視点から分析を行うため、その属地情報に関する実態把握と基礎的特性を明らかにすることに主眼をおいた。まず、「空き地」や「閉鎖」の定義を行った上で、設定範囲内から現地踏査により「空き地」に該当するものをすべてピックアップし、それらを柵の有無などから「開放空き地」と「閉鎖空き地」に分類した。次にメッシュ法により市街化進行度(宅地率)を算出して、閉鎖空き地の分布との相関を調べた。さらに個々の空き地の属性として、面積、経年数、所有者、発生起源などを取り上げ、これらと空き地の閉鎖状況、市街化進行度との関係を多角的に分析した。

(1)調査範囲地の概要
首都圏20km圏域の住宅系都市である松戸市を対象に、市の発行する1/2500の地形図枠に合わせて、JR松戸駅から八柱駅間の私鉄沿線を含む南北2250m×東西4000m方形の900haを調査範囲に設定した。範囲設定にあたっては、市の中心部から郊外までを含めることにより、市街化進行度との関係を見出しやすいように考慮した。対象地は、標高40m以下の低丘陵地帯で起伏も比較的多い。全面積中89%が市街化区域であり、土地利用の内訳は約8割が市街地・道路、1割が農地(畑地中心)、残りの1割がその他の緑地となっている。調査範囲内の全人口は約83,000人、人口密度は約9,200人/Iである。

(2)研究対象の定義
 本研究では、空き地に「自然性を持った子どもの遊び場」としての価値を見出している点に留意し、研究対象となる空き地の条件を形態上の面から次のように定めた。@地面より発生した草地の状態にある。A現時点で明確な利用目的がなく、目立った維持管理がなされていない。B宅地または農地としての利用価値を持った平坦地。C公道との接触面をもつ。D概ね100F以上の面積を有する。よって以下のような土地は対象外とした。対象外:公園、社寺境内、庭地、植栽地、農地、林地、河原、斜面地、駐車場、舗装地、造成中の土地など。

(3)「閉鎖」の定義
 
本研究では「閉鎖」を次のように定義した。閉鎖:「接道部において、柵などの物理的障害物を設置することにより、第三者の当地への立ち入りを拒むこと。」さらに事前調査を通 して、閉鎖の程度を示す「閉鎖強度」という6段階(0〜5)の指標を設定した(図−1)。閉鎖強度は、柵の構造、素材、設置範囲といった物理的状態と、それらが与える心理的影響を踏まえて総合的に判断した指標であり、閉鎖強度3未満のものを「開放」、3以上のものを「閉鎖」とみなすことにより、すべての空き地を開放か閉鎖かに分類できるようにした。なお、空き地の閉鎖に関する明確な制度等は一切存在しないが、物納地(大蔵省管轄)や都市計画道路予定地(建設省管轄)などの公共所有の空き地では、管理責任上柵を設置することが一般化しているようである9)

モデル図
図-1 閉鎖強度モデルとその解説

(4)宅地率の設定
 本研究では、市街化の進行程度を表すものとして「宅地率」という指標を設定した。宅地率は、全面積中の宅地敷地面積(ただし学校のグランドや大型建物敷地内のOS、駐車場等は除く)の割合を百分率で示したものであり、調査範囲に3行×4列の大メッシュ(1メッシュ750×1000m)をかけたものと、さらにそれを4分割して6行×8列の小メッシュ(375×500m)にしたものと、2段階に分けて算出した。面積測定は1/10,000地形図上でCADを用いて行った。また市街地の性質による差異を調べるために、用途地域別 に宅地率を求めたものも分析に用いた。

(5)空き地の属性調査項目
  空き地の基礎的属性として、面積、経年数(存在期間)、土地起源(過去の土地利用)、所有者を主要調査項目に設定した。面積1/2,500地形図上でCADを用いて測定、経年数と土地起源は、最近4時点(3、10、15、20年前)の1/2,500地形図から読み取り、所有者は土地課税台帳より調べた。また現地踏査では、柵の形態、草の繁茂状態10)、看板、不法投棄物の有無などの現況を記録した。

 

3.調査結果と分析

(1)空き地の実態と閉鎖状況
【閉鎖空き地の割合】1/2500地形図をベースに現地踏査(1998年11〜12月)を行った結果 、空き地219箇所を確認、うち42%にあたる93箇所が閉鎖空き地であった(以下、全空き地数に対する閉鎖空き地数の割合を「空き地閉鎖率」と呼ぶ)。空き地の総面積は約11.4ha(うち48%にあたる5.5haは閉鎖)であり、これは全調査面積の1.33%にあたった。単純平均すると、約3.9haあたりに面積522Fの空き地が1ヶ所出現していることになる。閉鎖強度の内訳は図−2のグラフのようになっており、閉鎖空き地の約半数は強度3で弱い閉鎖であったが、強度5の空き地も11%(24箇所)、面積比では15%にのぼった。

図-2
図-2 閉鎖強度の内訳


【柵の形態】
高さは100〜130cmのものが一般的で、素材・構造は金網(フェンス)が最も多く、閉鎖空き地の30%で見られ、次いで木柵〈木杭+番線〉(28%)、鉄柵〈鉄パイプなど〉(26%)、有刺鉄線(12%)、ロープ(11%)などが多かった。これらを柵の構造強度から分類すると、番線等を用いた最も簡易的な「簡易仮設タイプ」、比較的頑強な作りの「仮設タイプ」、構造物となっている「設置タイプ」、利用があった頃の囲いが残る「残存タイプ」の4タイプに分けられた(写 真−1)。これらが見られた空き地の経年数を比較すると表−1のようになり、残存タイプや簡易仮設タイプの柵は暫定的性格の強い空き地で、設置タイプの柵は当面利用予定のない空き地で多く設けられるものと考えられた。

木柵
簡易仮設タイプ(杭+番線など)
鉄柵
仮設タイプ(鉄柵など)
フェンス
設置タイプ(金網、フェンスなど)
残存柵
残存タイプ(塀、門、生垣など)
写真-1 構造強度から分類した柵の形態

【空き地の現況】看板(広告を除く)が設置された空き地と、ゴミの不法投棄が目立った空き地の件数を表−2に示す。看板の設置された空き地は全体的に少なく、立入抑制を示すものはわずか8箇所であった。一方ゴミの不法投棄は、空き地の閉鎖開放に関係なく見られたが、粗大ゴミが見られた空き地に限っていえば、14箇所中13箇所が開放空き地であり、空き地の閉鎖の背景には、粗大ゴミの不法投棄問題も大きく影響していると考えられた。

表-1 柵の構造強度タイプと空き地の経年数
柵タイプ

表-2 看板とゴミの不法投棄の現況
ゴミ

(2)空き地の閉鎖と宅地率の関係
 メッシュ法により宅地率を算出した結果、調査範囲全体では52.1%、小メッシュの宅地率は最低8.2%、最大73.0%であった。これを5段階にランク分けして、空き地の分布とともに示したものが図−3である。図中の太線枠(A〜K)は大メッシュ、細線枠は小メッシュを示している11)
 この節では、空き地量や閉鎖率、宅地率を大メッシュごとに求めて、それぞれの関係を調べた。1大メッシュの面積は75haで、これは都市公園設置基準の近隣公園誘致圏(半径500m;78.5ha)とほぼ一致するが、1大メッシュ当たり空き地出現数は平均19.1箇所と、都市計画上の公園数(近隣公園1、街区公園4)と比べても高い値を示した。大メッシュごとの緑地面積内訳と空き地量を示したものが図−4である(宅地率の高い大メッシュ順に並べて示す)。空き地量 が特に多かったC・D・Hは、市街化縁辺部にあたり、内包する小メッシュの宅地率の高低差が大きい地区であった。全体では、空き地総面積は緑地全体の約8%を占め、公園総面積とほぼ等しかったが、大メッシュ別にみると、公園面積の少ないメッシュで空き地面積が多いといった関係がややみられ、閉鎖空き地の面積が公園面積を上回る地区が3地区あったなど、緑地としての空き地の潜在的価値が伺えた。

対象地マップ
図-3 空き地の分布と宅地率

メッシュ別グラフ
図-4 大メッシュ別の緑地面積内訳と空き地量


図-5 大メッシュ別の宅地率と空き地閉鎖率の分布図

 大メッシュごとの宅地率と空き地閉鎖率を散布図にしたものが図−5であるが、二者の間には正の相関がみられ、相関係数は.712で危険率5%水準で有意であった。
 市街地の性質による違いを調べるために、用途地域別に空き地閉鎖率をみると(表−3)、商業系地域が最も高く、工業系地域は宅地率の割に閉鎖率が非常に低いという特徴がみられた。また出現率についても各地域で大きな差異が認められた。

(3)空き地の属性別にみた閉鎖率と宅地率の関係
 次に、空き地の属性別にみた閉鎖率と、宅地率との関係を調べるため、クロス集計を中心とした分析を行った。諸属性の集計結果 は表−4の通りである。この節では、個々の空き地が存在する小メッシュの宅地率ランク(図−2参照)を分析に用いた。

属性一覧
表-4 空き地の属性別の集計と閉鎖率


図-6 宅地率ランクと面積別に示した空き地閉鎖率と出現数

(ウ)面積 全219箇所の空き地の平均面積は522Fであったが、400F以下のものが約6割を占め、一部の大面積のもの以外は戸建て住宅地敷地前後のものが大半であった。空き地の面積と宅地率ランクを2軸に、空き地閉鎖率と出現率を表したものが図−6であるが、低宅地率区で小面積の空き地ほど開放され、高宅地率区で大面積の空き地ほど閉鎖される傾向が読み取れる。



図-7 宅地率ランク別にみた空き地の起源比と閉鎖率

(エ)土地起源(過去の土地利用) 空き地になる以前の土地利用を過去4時点で調べたところ(4時点全てにおいて利用のなかったものは「空地」とした)、宅地起源の空き地が圧倒的に閉鎖率が高かった。宅地率ランク別 に起源の比と閉鎖率をみたものが図−7であり、宅地率の高い地区で宅地起源の割合が高かったが、畑地、空地起源ともに、いずれも宅地率の高い地区で閉鎖率が高かった。



図-78 宅地率ランク別にみた空き地の所有比と閉鎖率

(オ)所有者 全空き地の約7割が個人所有であったが、閉鎖率は公共所有と法人所有のものが圧倒的に高く、これらは平均面積も大きかった。法人所有の空き地は、宅地起源ものが6割近くを占め、公共所有の空き地(約半数は物納による土地と思われる)は、土地起源に関わらず閉鎖率が高いという特徴がみられた。宅地率ランク別 にこの3者の所有比と閉鎖率を示したものが図−7であり、宅地率が高い地区ほど個人所有に代わって法人所有が増える傾向があったが、閉鎖率はいずれも宅地率の高い地区で高かった。
 補足的に調べた所有者所在地12)では、所有者が100m以内に所在する場合の空き地閉鎖率が最も低く、逆に遠隔地の場合が最も高いという関係がみられたことから、所有者のアクセスの悪さも閉鎖に関わっていると考えられる。

(カ)経年数(空き地の存在期間) 空き地の経年数と閉鎖率の間には特に相関はなかった。所有者別 にみた経年数でも大差はなく、個人所有の空き地で経年数20年以上の割合がやや高かった程度である。一方、空き地の単位 面積と経年数の間には負の相関13)があり、特に800F以上の大面積の空き地では、経年数3年以内である割合が40%と高く(800F未満では16%)、短期間のうちに土地利用されるものが多いと考えられる。

 

4.まとめと考察

 対象地における空き地の総面積は、公園総面積とほぼ等しかったが、件数、面積でみてその約4〜5割は閉鎖されているという実態が明かとなった。柵の代表形態には、フェンス、木柵、鉄柵が挙げられたが、その構造強度の強いものほど空き地の経年数が長いという傾向がみられた。空き地の閉鎖の特性としては、空き地の存在期間とは関係なく、大面積のもの、公共所有や法人所有のもの、宅地より発生したものなどで閉鎖率が高かったが、これらの要因とは独立して、市街化の進んだ地区ほど閉鎖率が高いという相関が認められた。一方で都市計画用途地域別 にみた空き地閉鎖率では、商業系地域で高く、工業系地域では低かったことから、宅地率や人口密度のみによって規定されるのではなく、人間活動の多少が根底に影響していると思われる。つまり、市街化に伴ってOSが減少する一方で、人間活動が過密化することによって、空き地に関しても不法利用、不法投棄、管理責任などに対する管理の必要性が高まったり、空間価値が高まることが、結果 的に空き地の閉鎖に結びついていると解釈できる。
 このように、都心部になるほど空き地が閉鎖されているという実態が明らかになったことにより、都市環境の改善、希少なOSの有効活用の面から何らかの対処が考えられよう。例えば、全体の約7割にあたる個人所有の空き地は、小面積分散型で身近な空間となりやすく、当面利用予定がないものが多いと思われる。これを自治体が借りて公園とは違った粗放的自然空間として開放すれば、野外遊び空間の多様性が増すと同時に、空き地の特性を生かせる。一方で、物納地に代表される公共所有の空き地は、その6割強が閉鎖されているが、民有地と同様に宅地率によって閉鎖が左右され、経年数も10年以上のものが約半数を占めるなど、利用の見通 しが曖昧でその公共性が生かされていない。将来の利用計画が決定していない空き地、利用まで長期間の猶予がある空き地などを、暫定的に住民に開放できるような取り組みが望まれる。そのためには過剰な責任制、管理強化が求められている時代背景に対しての根底からの意識改革も必要であろう。
 本研究では属地情報からの実態把握にとどまったが、今後は時系列的分析や、子ども、住民、所有者による評価、利用状況といった人間の側の情報を取り入れた研究が必要である。

 

補注および参考文献
1) 仙田満・岡田英紀(1993):こどものあそび環境の構造的変化に関する研究:日本都市計画学会学術研究論文集 28,763-768
2)
菅麻記子・田畑貞寿(1986):子どもの自然遊びと緑地に関する研究:造園雑誌 49(5),239-244
3) 佐藤丘・中村攻(1986):子どもの遊びに供される地域空間に関する研究:造園雑誌 49(5),245-250
4) 農村生活総合研究センター(1989):農村的自然のもつ教育力:生活研究レポート 27,10pp
5) 三輪律江・仙田満・矢田努(1992):こどものあそび環境の国際比較研究:日本都市計画学会学術研究論文集 27,487-492
6)
尾木まり・仙田満・矢田努(1990):こどものあそび環境の国際比較研究:日本都市計画学会学術研究論文集 25,217-222
7)
池田孝之(1976):大都市近郊住宅地における空閑地の動向と整備計画に関する考察:日本都市計画学会学術研究論文集 11,1-6
8) 水口俊典(1982):空閑地の土地利用転換に関する予備的研究:日本都市計画学会学術研究論文集 17,67-72
9) 松戸市役所、千葉財務事務所より確認。
10) 松戸市では「空き地の雑草等の除去に関する条例」のもと、多くの空き地で年2回程度の草刈りが不定期的に行われていたため、繁茂状態は今回の分析には用いなかった。
11) ※印の2メッシュでは、大規模な土地区画整理事業が施工中であったことと、付近一帯が河川の遊水池に指定されているなど、特異的な土地利用状態であったため、分析から除外した。
12) 所有者(土地課税台帳に記載)以外の者がその土地管理を行っているケースも多いと考えられるため、本研究では参考程度の扱いとした。
13) 全219箇所の空き地に対して算出した相関係数は-.174であった。

Summary: Vacant lots would be childrenユs play space possesses the nature and nearness, but we often find them enclosed by fences. Then I researched about them and the relation between fencing and urbanization, for the purpose of showing their actual condition and being of use to open space planning. The result of the research, I found 219 vacant lots on the fixed area of 900 ha in Matsudo City, 93 out of them (account for 42%) were fenced. In the area, the total areas of vacant lots were as wide as those of parks, and it was confirmed that the rate of fenced vacant lots went up with urbanization, which showed the actual condition of vacant lots in built-up area and their potential value.