若葉のささやき…



雨があがって、、、

朝のやわらかい光に、若葉に落ちた雫がきらきらときらめいている。
まるで泣き止んだばかりの無邪気な子供の笑顔のように…。

まばゆいばかりの光と若葉のコントラストが、まだ目覚めたばかりの目にしみる。

“ サラサラサラ…。 ”

通りすがりの旅人のように、、、一筋のやわらかな風が鮮やかな蒼い鈴の音を鳴らす。

ひっそりとした、、、そして静かな眠りからさめたのはほんの少し前…。
心地よい “ 若葉のささやき ” にしばらく耳を澄ます。

“ サラサラサラ…。 ”

あわただしい毎日の中で、、、ほんの少しの安らぎの時間(とき)…。
そんなささやかな幸せをそっと心の引き出しにしまいこんで、、、僕は静かに部屋のドアを開ける。





6.14 Written by Kanon