ことばの宝箱☆ 〜春のお歌編 〜

 

やっぱり春っていえば”さくらさん”ですねぇ(*^^*)和歌集をみていても圧倒的にページ数も多くって。。。ちょっとセレクトするのが大変でした(^^;;そのなかでも花音のお気に入りを選びました

 

  

 

 

 ねがわくば花のしたにて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ 

− 西行 −

これは花音が一番お気に入りのお歌です。学校の授業で習って以来、西行様を崇拝するきっかけになりました。風流の極致ですよねぇ(*^^*)

 

 

 世の中に絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし

− 在原業平朝臣 −

実は西行様の次に好きなのがこのお人!なんせ、おうちでしみじみ”風流だよねぇ”ってつぶやいてしまったくらいですから・・・桜のお花に心を乱されるなんて・・・くふふ

 

 

 春風の 花を散らすと見る夢は さめても胸の さわぐなりけり

 おのづから花なき年の 春もあらば 何につけてか 日を暮らすべき

− 西行 −

夢の中で春風がさくらのお花を散らせるのに心乱されたり・・・さくらの咲かない年に気落ちしたり・・・在原業平朝臣といい西行様といい、昔の人の生活にさくらのお花はかかせないものだったのですね♪

 

 

 

 袖ひちてむすびし水の 氷れるを 春立つ今日の 風やとくらむ

− 紀貫之 −

 今日不知誰会計春風春水一時来

− 白楽天 −

この2つは藤原公任が撰した和漢朗詠集にあるお歌です。どちらも春風で氷もとけ、暖かくなってきたというような、春の訪れを表現したものです。今の季節にぴったりかも♪

 

 

 ひさかたの光のどけき 春の日に しづ心なく 花のちるらむ

− 紀 友則 −

暖かい春の日差しのなかで、散ってゆくさくらのはなびらをみながら心を乱す。4月のなかばには花音もそんな気持ちになるのでしょうか?

 

 

 

 仏には 桜の花をたてまつれわが後の世を 人つぶらはば

− 西行 −

桜のお花を、自分を救ってくれる神聖なものと位置づけていたふしのある西行法師。彼にとってはお経を唱えるかわりに、お歌を詠んで神仏にささげることが信仰の証だったのかもしれません。

 

 

 ことしより春知りそむる 桜花 ちるといふ事は ならはざわなん

− 紀貫之 −

 

 さくら色に衣はふかく そめてきん 花のちりなん 後のかたみに

- 紀有朋 −

 

 花ちらす風のやどりは たれか知る 我に教へよ 行きてうらみむ

− 素性法師 −

 

桜が散って行く姿を見て、それぞれの心うちを歌っています。でも、お花が散ってしまっても、きっと心の中にはその美しさが深く刻み込まれていますよね。。。きっと(*^^*)