鍼灸は、鍼を刺すことによる機械的刺激、灸の熱による温熱的刺激を、中枢神経系(脳と脊髄)に伝達し、その反応として全身に以下のような作用を生じます。
- 痛みを鎮める
- 自律神経系のアンバランスを調節
- 内分泌系(ホルモン)の調節
- 血流の調節
- 免疫機能の増加(血液成分の増加)

・機能的疾患・・・病院の検査で異常は検出されないが困っている症状(肩こり・頭痛・めまい・冷え・しびれ・便秘など)
・器質的疾患・・・病原体や自己免疫など病因がある(炎症・潰瘍・自己免疫疾患など)でも前記の作用により改善が見られるものは適応となる。
作用 |
適応 |
鎮痛 |
頭痛 腰痛 五十肩 頸肩腕症候群 テニス肘など |
自律神経のアンバランスを調節
内分泌系(ホルモン)の調節
血流の調節 |
気管支喘息 冷え のぼせ 不眠 アレルギー性鼻炎 月経異常 更年期障害 など |
免疫機能の増加(血液成分の増加) |
かぜ 扁桃腺炎 など |
*禁忌(鍼灸不適応)*
- 感染症にかかっている
- 高熱がある
- 血友病・白血病などの出血性の疾患

特定の菌やホルモンに作用する薬とは違い、鍼灸では過剰に働いているものは鎮め、働きの悪いものは活性化し、自身が持っている本来の良い状態に戻すという、全身の調整を目的としているので、他とのバランスが取れなくなって具合の悪くなる副作用というものがありません。外部から科学的なものを加えるわけではないので、体に優しい治療といえます。また本来持っている働きを活かす治療法なので、習慣性もありません。

鍼灸師は、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」に基づき、厚生労働大臣指定の単位を修得し、国家試験に合格し、厚生労働大臣に免許を交付されたものをいいます。
鍼灸施術所は、上記法律に基づき、衛生上の設備を備え、所在地の都道府県知事(保健所)に届出をし、その監督を受けます。
治療者の手指消毒の徹底と、使い捨て鍼の使用により、鍼による感染の心配はありません。
個人情報については、上記法律により、正当な理由なく業務上知り得た個人の秘密を漏らしてはならないと規定されています。個人情報の取り扱いについて、治療の目的に利用する限りとし、記載されたものを破棄する際はシュレッダー処理いたします。

鍼灸はどんなことをされるのだろう?と不安に思う方が大半かと思います。問診をして、脈を診て、舌を見て、お腹を診て、全身のつぼの状態を診ながら、必要なつぼに鍼をして、改善しているか確認していきます。
必要なところにお灸を追加します。このつぼにはご自宅での養生に、毎日お灸していただくと効果があります。
鍼は、注射針とは違い、痛みを感じにくい針先になっています。何も感じないのがよい鍼だと思い、研鑽しています。お灸は少し熱を感じますが、やけどをしないよう細心の配慮をしています。
治療中説明することで、不安は解消することが大事だと考えています。遠慮なく聞いてください。

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