シロガシラ Pycnonotus sinensis sinensis
リュウキュウシロガシラ P. s. orii

シロガシラ Pycnonotus sinensis sinensis,森山干拓地,2009年4月23日

シロガシラ P. s. sinensis,森山干拓地,2009年11月27日

リュウキュウシロガシラ P. s. orii石垣島,2005年2月23日

リュウキュウシロガシラ P. s. orii,石垣島,2005年2月23日

和名:シロガシラ 種名:Pycnonotus sinensis 
英名:Light-vented Bulbul 全長:18-19cm

 2006年11月に森山干拓地で2羽のシロガシラPycnonotus sinensisが発見され,翌年営巣が確認されました. 2008年10月には別に4羽の群れが観察され,2009年10月に20羽の群れが確認されました. その後2011年に大島の土木工事が始まり環境が変わったためか2014年11月15日電線にとまっているのを観察した後見れなくなりました.
  種シロガシラPyconotus sinensisには4亜種が記録されています(*1).森山干拓地で観測されたシロガシラの亜種名を調べました. hainanusは目から後頭部にかけての白い模様がありませんのでhainanusではありません.文献(*1,*2)に残りの3亜種の図が 記載されています.sinensisは目から後頭部にかけての白斑が広く,orii, formosaeはそれより狭くほぼ同じひろさです. 頬の白い部分はsinensisは小さく,orii, formosaeはそれより広く描かれています. 写真上2枚は森山干拓地,下2枚は石垣島で撮影した個体です.森山干拓地の個体は*1に描かれたsinensisに一致します. 従って,森山干拓地で観察されたシロガシラは亜種Pycnonotu sinensis sinensisと判断してよさそうです.
 石垣島で撮影した個体は地域から判断するとoriiですが,sinensisとの違いはよくわかりません.写真での違いは目先の白斑がsinensisにあって, oriiには無いだけです.

種シロガシラPycnonotus sinensis
亜種名繁殖地/生息地
sinensis
シロガシラ
中央および東中国
formosae
北および西台湾
hainanus
ハイナンシロガシラ
南中国(海南島を含む),北東ベトナム
orii
リュウキュウシロガシラ
南琉球列島

(*1) All the Birds of the World, 2020 ISBN:978-84-16728-37-4
(*2) Birds of East Asia, 2009 ISBN:978-0-7136-7040-0