タイリクヒメセグロカモメLarus fuscus intermedius

右手前はモンゴルカモメ幼鳥,大きさが判断できます.

右手前はセグロカモメ成鳥,背の濃度が判断できます.

初列風切の暗色部と翼全体の暗色のコントラストが小さく目立ちません.

和名:タイリクヒメセグロカモメ 亜種名:Larus fuscus intermedius
英名:Lesser Black-backed Gull 全長:49-57cm
千々石 雲仙市 2022年12月5日
 種名Larus fuscusの和名としてニシセグロカモメが使われている文献が多いのですがLarus argentatus ヨーロッパセグロカモメと紛らわしいので英名Lesser Black-backed Gullの訳でヒメセグロカモメとしています.
 この個体は最初見たときウミネコと思い双眼鏡で見たら違っていました.幸い全天雲で覆われていましたので 背の濃度を計測しました.コダックグレースケール値は12.4でintermediusの11-13(*1)の範囲に入っています. 初列風切は換羽中でP8がわずかに見えています.P9は脱落していて見えません.P10は旧羽です.次列風切はS1-4は新羽ですが残りは伸長中です. 種ヒメセグロカモメLarus fuscusには5亜種が記録されていてinteremediusはそのうちの1亜種です. 詳しくはこちらをご覧ください
種バルトカモメLarus fuscus
亜種名繁殖地/生息地移動地
graellsii
イギリスヒメセグロカモメ
アイスランド,ファロエ諸島,
西ヨーロッパ
南西ヨーロッパ,アメリカ合衆国東海岸,
西アフリカ
intermedius
タイリクヒメセグロカモメ
オランダ,ドイツ,デンマーク,
南西スエーデン,ノルウェー沿岸
西ヨーロッパ,西アフリカ
fuscus
バルトカモメ/ヒメセグロカモメ
バルト海,フィンランド,北西ロシア北東および東アフリカ,南西アジア
heuglini
ホイグリンカモメ
北ロシア,北西シベリア東アフリカ,南東アジア大陸の
南西,南および北部
barabensis
ステップカモメ
中央アジア南西および南アジア

*1: Gulls of Europe, Asia and North America 2004 ISBN:0-7136-7087-8