ステップカモメ Larus fuscus barabensis

 ステップカモメの頭部は冬羽でもほぼ白で後頸のみに茶褐色の斑があります.また初列風切の換羽完了時期は1月末でホイグリンカモメより1~2ヶ月早く, 他の3亜種より遅くなっています. 初列風切の模様は初列風切P2まで黒斑がある個体がいる一方,P5-10にのみの黒斑のものが22%います(11, 12). 嘴の模様は基部の黄色,嘴底部の赤斑,黒斑及び先端の淡い黄色の4色のものがいます(6).これらの特徴を手掛かりに識別できる個体がいます. Fig.3は2015年1月21日に撮影したステップカモメです.頭部は白く,後頸の斑は薄く,P10はおよそ8割伸びていて1月末までには完了する長さです. また,P2に黒斑がありステップカモメの特徴を備えています.Fig.4,5は2015年4月22日に撮影したステップカモメです.P2に黒斑があり.嘴は4色です. Fig.6,7は2015年4月1日に撮影したものです.頭部は白く,初列風切の黒斑はP5までしかなく,嘴の模様は4色です. 目は黄色でアルメニアカセグロカモメarmenicusの茶色または濃い茶色とは違っています. 九州西海岸ではセグロカモメやオオセグロカモメは4月上旬には繁殖地へ移動していなくなりますがモンゴルカモメ,ステップカモメは4月中下旬まで 残っている個体が散見されます.以下に識別ポイントを列挙します.


2015年1月21日


2015年4月22日


2014年4月1日

参考文献:6, 11, 12

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