前述のように感染はアメリカから始まり,ヨーロッパ,中南米,アジア,アフリカへと広がっています.今後人口が世界の62%のアジアの感染者が増えていきます. WHOのデータでを見ると感染者は日々増えていますが,死者は日々減っています.各国とも医療体制が整備されたと考えられます. 6月10日現在日本を除く世界の国々は以下の3つのグループに分けられます.
1の国は国民全員が抗体を持たないので海外からの入国規制を厳重にして感染者の入国を阻止しなければいけません.3の国はこのまま国内の規制はせず, 海外からの入国は国ごとに規制を決めると考えられます.2の国は自国の医療能力によって規制緩和のスピードが違ってきます.EUは7月15日からEU域内での 移動制限を解除するとしています.1,2,3のすべての国が国ごと個別に対応するものと思われます.
日本は消極的な検査をする方式を採用しました.そして医療体制も整備されていません.
6月初旬に起きた北九州市の感染では救急医療を担当する3つの病院で集団感染が確認されていています.
武漢では第2波の懸念から5月14日に全市民の検査を始め6月2日に1,100万人のうち990万人の検査を終え300人の
無症状感染者を検出しています.一人でも感染者が残っているとそこから感染者が増え続けます.
消極的な検査方法では規制を完全には撤廃できません.中国では990万人の検査を19日で済ませています.何故日本では検査体制を整えないのでしょうか.
きちんと正規戦で対応しないと日本だけが大きな被害を被ることになります.言い換えると医療体制を整備して,積極的な検査をしないと,現在の方法で規制を解除すると次の感染拡大が発生します.
さらに深刻な問題があります.出生数の減少です.新型コロナウイルス騒ぎで今年,来年の出生数は2019年より減少します.感染の不安が続くとその間出生数は減少します.試算では
2年後に80万人を割り込み,2030年には60万人を割り込み,2040年には30万人を割り込みます.
以下は私見です.
新型コロナウイルスに対しては国によって対応が様々です.1月中国が新型コロナウイルスの存在を世界に発信しました.台湾,韓国などはSARS,MARSの経験から即座に対処する検査,医療体制を作ったと報道され
データがその結果を実証しています.
EUの国々は移動規制をする,しないの議論がありましたが3月に集団感染が発生し各国ロックダウンをせざるを得ない状況になりました.医療崩壊が起き
死ななくていい人たちが数多く亡くなっていると多くのメディアが報道しました.しかし,現在の状況は終息に向かって動き始めています.7月15日にはEU内の移動規制を解除するようです.
遅く感染が始まった国々は医療体制を整備して確実に感染者の制御に成功しています.
被害が大きいのはアメリカ,イギリス,日本です.3ヵ国に共通して言えることは国民の慢心です.今回のコロナ騒ぎで
実態が炙り出されています.アメリカは自国の被害を中国と,WHOの責任としています.イギリスはEUから離脱する選択をした直後です.日本人は絶滅危惧国になっていることすら気が付いていません.
過去10年人口が減少し続けている国は日本だけです.世界の人口 また40年間出生者が減り続けている国は日本以外ありません.出生者,1973年210万人,2019年86万人.
新型コロナウイルスで 全世界が同時に同じ事件に注力しています.過去のSARS,MARSのワクチンはまだできていません.今回のSARS-CoV-2のワクチンもすぐには開発できないでしょう.従って,世界が沈静化するのに数年は掛かります.
これまでの世界の枠組みが大きく変わると予想されます.
45年ほど前,イギリスがイギリス病を罹っている時期マンチェスター工科大学の壁に"WAKE UP GREAT BRITAIN"と落書されていました.その後イギリスの国民は鉄の女サッチヤーを首相として選びイギリス病から回復したのを思い出しました.
今の日本の最優先課題は出生者を増やすことです.日本は新型コロナウイルスによって生き残れるかの検査を受けています.日本の国民はどのような選択をするのでしょうか.日本人自身の問題です.