和田不動・日吉不動・神木不動

東海道や多摩川を歩いているので、それぞれ近くを通過しているがお参りするのは初めてである。
これらのお参りだけならば短いコース設定もできたが、今回は相鉄線の上星川駅から小田急線の向ヶ丘遊園駅まで歩く計画にした。

8:45
上星川駅から八王子街道(R16)を和田町まで歩き、交差点を常盤台方面に左折していくと和田不動(真福寺)の裏側に出る。
立派な六地蔵尊を通り過ぎて本堂に出る。
和田の地名もこのお寺も三浦一族の和田義盛にゆかりがある。本堂の中では中年女性の5人組が朱印帳や掛け軸をもって待っていた。一人が終わったところで、お先にどうぞと言われ、厚かましくも好意に甘えて先に御朱印を頂いた。
歩き遍路にしてみれば、大変嬉しいことである。
 
10:24
保土ヶ谷IC、片倉町、三枚橋、新横浜駅前を通過してアリーナの近くに来ると成人式に参加する若者が目立つようになる。折角、親が購入したであろう晴れ着を着てコンビニの前でたむろして、ソフトクリームを舐めたり、携帯電話で「マジカヨー」などと話しているのを見るにつけ、嘆かわしく感じるの私は古い人間なのであろう。
11:40
途中で道に迷い私有地に入り込むミスを犯しながらも鶴見川の大網橋を渡ると綱島駅前である。
綱島の地名は何度か聞いていたが、この近くを通過するのは初めてである。パナソニック通信の工場を過ぎて、間もなく日吉不動(金蔵寺)に到着した。境内では御朱印を頂く先客らしく本堂の戸が開けられて中に入って行った。私も少し遅れて入っていくと、記帳中の僧侶から『何か?』とぶしつけな言葉を投げ掛けられて驚いた。『御朱印を頂きたくて』と答えると、その僧侶は返答もなく下を向いて記帳を続けた。私の番になり、朱院帳を差し出すとあまりの早書きに驚いた。早いから嫌だというのではない。何か魂が入っているように感じられなくて情けなかった。朱印帳を受け取って、しばらく本堂の中を見学しようとしたら、『早く出て行け』と言わんばかりに戸に手を掛けて閉める仕草をしている。本当に悲しいお参りであった。
 
13:55
蟹ヶ谷で少し高度が上がり、梶ヶ谷で大山(厚木)街道を横断し、東名高速を越えて間もなく神木不動である。しかし近くに来ているが、なかなかお寺にたどり着けない。宅配便の運転手や山道を歩いている人に聞いてようやく目的地に着いた。
このお寺は『ぜんそく封じ』に効能があるとのことで、孫や娘婿の平癒を祈ってきた。
ここのお寺の僧侶は大変感じの良い人でした。穏やかな口調で『この後の予定は?』『もうだいぶまわられましたか?』など話しかけてきます。私が納経所から遠く離れるまで頭を下げて見送ってくださいました。日吉不動の僧侶の印象が残っていたので好対照でした。帰路もなかなか住宅地から抜け出せなかった。自動車の走る幹線に出てからは二ヶ領用水に沿って向ヶ丘公園駅に向かう。
14:50に駅に到着する。