高倉観音・岩瀬不動尊  2010年04月29日

5:01 姉崎のビジネスホテルを出発する。6時から無料の朝食バイキングがいただけるが、1時間以上のロスになるので、途中のコンビニで済ませることにした。内房線に沿う県道、途中からR16を歩き、袖ヶ浦で小櫃川を渡ったときに妙な安心感を覚える。これまで橋には、川名が表示されているのが当然と思っていたが、千葉県に入ってから、橋名の表示はあるが川名の表示がないことが多く、不快感を持っていたからである。袖ヶ浦ICの近くに大きなバスターミナルがあり、アクアラインを利用して東京、横浜、川崎方面に高速バス路線が充実しているようである。多数の高速バスとすれ違った。梶ヶ作公園の近くでR16から分かれて矢那川沿いの県道で高倉を目指す。途中に見事な蔵や立派な長屋門のある家を見かける。
中臣鎌足の生誕伝説のある旧鎌足村は爽やかな農山村で歩いていて気持ちがよい。鎌足もお礼参りに高倉観音へ参拝したらしいことを思いながら歩く。昨日の雨中の歩行とは違い快適である。高倉観音の寺名は高蔵寺であるが、音読みして『タカクラ寺』となり、さらにやさしい漢字を当てがって『高倉』という地名になったのであろう。このような例は多数あり、東京の『三田』も由来は『御田神社』の御田と思われる。
10:20 高倉観音に到着。札所巡り団体の添乗員が御朱印の受付順番を譲ってくれたので助かる。歩き遍路には時間が貴重であり、このような行為は非常にありがたい。お茶を飲み、一息ついたらすぐに出発である。境内には食べごろのタケノコが多数芽を出していた。
広大な上総アカデミアパークを通過するが立派な建物が多数ある。中には話題の独立行政法人もある。緑豊かで喧騒もなく車も人もほとんど見かけない山中の都市といった感じで歩くのには最高である。
上総高校の近くで偶然、上総掘り発祥の地を発見する。言われてみるとこの辺りは『井戸』に関係のありそうな泉、大井、小糸(小井戸)などの地名があった。
館山自動車道をくぐって、やっと見つかったコンビニでおにぎりを買い、食べながら歩く。
13:15 郡ダムを通過。
岩瀬川沿いに大貫を目指す。
14:23 岩瀬不動尊に到着。
大貫で宿泊予定であったが、宿の予定はないが時間も早いので先に進むことにした。佐貫には宿があるかもしれないが、湊なら確実だと地元の人が教えてくれた。確かに海岸線から離れ、内房線に沿って歩く感じで、何もないと言ってよい。東京湾観音の観音像があちこちで見ることができる。
17:25 上総湊駅近くの商店で親切に紹介してくれた『山の上ホテル?』に到着する。箱根の同名ホテルを連想するが、そんな高級な宿ではない。建物は少し古いが、料理ももてなしも、何より景色が良い。遠く富士山も夕暮れの中にシルエットを表している。
眼下には久里浜や防衛大が目の前で手に取るような感じである。