ケニアらしさを見た気がしている。朝、スピーカーから流れる大音量に驚く。宿のすぐ裏手のキリスト教会からのものだ。日曜の礼拝をやっている。それは私の知る、日本の教会の礼拝とはまるで違っている。説教師とおぼしき声が、大声で説教を叫びかけると、集まった信者たちが、時には「ウォー」と歓声をあげ、あるいは叫びかえし、それに答える。そして、その様子をスピーカーを使い、大音量で教会の外にも流しているのだ。エネルギッシュだ。厳か、とか、しめやかさ、といった言葉とは、恐ろしく遠い距離にある礼拝だ。
やがて、楽しげな音楽とともに歌が始まった。これはゴスペルだ。日本の教会で聞く賛美歌とは異なり、にぎやかで、ついつい身体が動き出しそうな歌だ。異教徒である私でも、なんだか参加したくなるくらい楽しそうだ。アメリカ合衆国南部の黒人教会では、こうしたゴスペルによる礼拝が行われていると聞く。また、歌のジャンルにも、ゴスペルというものがある。知識の乏しい私は、そのゴスペルがアフリカの地においても行われているとは思いもしなかった。
ケニアでは、イスラム教徒、ヒンドゥ教徒もいるが、約6割はキリスト教だと聞く。
キリスト教内には色々な宗派があるため、全ての教会で、このような感じの礼拝が行われているかどうかは判らない。どうやらこれは、プロテスタントの一派らしい。しかし、エネルギーにあふれ、身体を大きく動かし、感情を外に出しつつアップテンポのリズムで祈りをささげる人々の姿に、ケニア人を、アフリカ人を見たような気がしている。
教会の入口までは行ったが、なかなか入り難く感じられ、結局、礼拝に加わることはなかった。開け放たれたドアの向こうで激しく祈りを捧げる彼らを、ただ外から眺めるだけであった。
Gospel service in KENYA
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Gospel service.
Gospel
service (ゴスペル)
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ナイロビのダウンタウンにある教会。
A church in downtown. (Nairobi, KENYA)