2002.06.07
28年振りに届けられたSILVERHEADのライブアルバム。
往時の熱狂を伝える録音に甦る
いまだ消えやらぬオールドファンの怨念!
(-"-)

■ファン感涙(T_T)の古実況録音盤の登場。

驚いた。今頃になって、30年近い年月の後であのマイケル・デ・バレス率いるSILVERHEADのライブ盤が飛び出してくるとは!

発売を知ったのは雑誌『レコード・コレクターズ』のレビューだったが、思わず目を疑った。まさかねぇ〜、21世紀になったちゅーにSILVERHEAD最新盤とはねぇ〜。とはいえ、わても未だにファンであるが故に、さっそくレコード屋へと急いだ。

『シルバーヘッド★熱狂のライブ』(CAPTAIN TRIP CTCD-340/写真上)がそれ。ん〜〜ん、このタイトル、出来るなら彼らのキーワードであった“凶暴”を活かして欲しいという気もする。ばってん、わざわざ発売してくれたキャプテン・トリップさんには感謝しなければならんのである。

録音・・・はっきり言って最悪。しかし1stシングルにして名曲である「Ace Supreme」からスタートするこの盤、耳とスピーカーの間を遮るかのような分厚い膜を気にさせないくらいに、熱い。ひたすら熱い。

それを単に“洋楽ノスタル爺”と言われてしまえば二の句もないが、現時点で聴いてもやは

り、SILVERHEADは古くないしカッコエエのだ。

デバレスのボーカルは個性的だし、ロッド・ルック・デービス、ロビー・ブラントのWリードギターもシャープな切れ味である。

あの当時多かったプログレ派なんてのに比べたら、まさに王道ともいうべき明快なロック。

であったが故に、当時の時代性に抹殺されたのだった。だからこそ、オールドファンとしては、この盤を聴くと怒りが、怨念が燃え上がってくるのだ。

ん〜〜ん(-"-)


■日本公演の会場に沸き上がる女の子の歓声に・・・(T_T)

さて、ここでSILVERHEADのオリジナルアルバムについて整理してみる。

1stアルバムは日本では73年初頭に発売された『恐るべきシルバーヘッド』である。

このジャケットですよ、これこれ。このデ・バレスのポーズと胸からはみ出てるオッパイ状の肉塊に、えらく中学生の胸はトキメイてしまった。

1曲目の「Long Legged Lisa」や3曲目の「Ace Supreme」あたりがフェイバリット。他のナンバーはホーンセクションも絡んで結構ソウルフルだったりする。

しかし、今改めて聴くとバンド全体としてのまとまりというか、アイデンティティはもう少しというところか。

しかしながら、メンバー募集広告から6週間後に作ったんだから、仕方ないことであろふ。

2ndの『凶暴の美学』、原題「16 &Savaged」

これまた中学生の視線をメチャ釘付けにしたジャケットで、お世話になりました(爆)。

ジャケットに専用ロゴが登場したが如く、彼らのアイデンティティが固まった1枚である。

1曲目はこれまでの中途半端さを吹っ飛ばした名曲「Hello New York」、いい曲だ。リフもノリも最高! 名曲と言えば、もうひとつ「Only You」、素晴らしいバラードである。

最後を飾るタイトル曲も傑作。ライブ盤でも演奏されているが、デ・バレスのシャウトが美味。

というわけで、別頁でも述べているように、東芝音楽工業(現東芝EMI)の宣伝上手で、発売前から一挙にファンを作り上げた彼らであったが、グラムロック衰退期に登場した不運が待っていたのである。

グラムな衣装とメークという外見だけで、時代遅れの烙印を押されてしまったのだから、タマラン話だ。音楽の内容をちゃんと聞き分けろとわては当時から思っていたし、ストレートなロックだとアカンと言わんばかりのメディアの論調にも腹が立ったもんだ。今もだっ。

1stアルバムでライナーノートを書いた筆者が、2ndでも筆を執り、「前はすこし持ち上げすぎたかな」などと言い訳を書くという日和見主義。呆れましたよ、ほんと。

さて、このライブ盤には74年初頭の日本公演の録音がボーナスで入っていて、彼らをアイドル視する女の子達の叫び声が余すところ無く捉えられている。

当時の音楽メディアが見落としていたものを彼女達はしっかりと抱きしめていたんだろうな。「あんたらは正しかった!」、と今はもう四十代後半となっているであろう彼女たちに感謝の言葉を贈りたい気がする。

◇   ◇   ◇

悲運に泣いたロックンロールバンド「SILVERHEAD」。日本初登場からもうすぐ30年という今、このライブ盤がすこしでもきっかけになって、再評価されてほしいと思う。

アンファン・テリブル・・・凶暴の復権は近い。


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