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ミステリィにおける法則集
- おそらく、殺人の手段を隠蔽するより、死体を隠蔽する方が効果的だろう。
(大阪の野村弘平さんの作品。うーん、確かに。でも、そもそも、天才的な頭脳の持ち主なら、殺人の動機が育つ以前になんとかするでしょうね・・。)
- 最初に読んだ本が一番面白い。
- 人が死ぬごとに面白くなるが、作者が死ぬと、さらに、少し面白くなる?
- 探偵が頭脳明晰なのではない、他のキャラクタが馬鹿なだけだ。
- 「俺の気持ちがわかってたまるか!」なんて叫ぶ奴が本当にいるか?
- 人物がよく書けている? なるほど、まるで歌舞伎役者みたいにかな?
- 裏表紙や、折り返しのアブストラクトは、読まない方が良い。
- でも、読まない奴はいない。
- この二人、うまくいけば良いのに、と思っても、うまくいくと妙に腹が立つ。
- どの探偵も、たぶん、いじめられっ子だっただろう。
- どんなトリックにも引っかからない熟練した読者も、探偵が美形、と書いてあると、本当に美形だと信じてしまう。
- 「あんな作家の作品、読むだけ時間の無駄」と言うために読む人がいる。
- そういう人も、読者。天は読者の上に読者を作らず。読者の下に読者を作らず。
- 一般に、国内ものより、翻訳ものが面白い。火星人が書いたミステリィはもっと面白いだろう。
- 推理小説が知的ゲームだと思っている人がいるようだ。
- どうして現実の世界に名探偵が存在しないのか、よく考えてみよう。
- 明日は仕事で朝が早い、と思いながら読む小説が最もスリリングだ。
- 作中で、「ミステリィみたい」の台詞は登場するが、「現実みたい」はない。
- 松本清張が面白い、と思っている人がいるようだ。
- 「私はわかったけど、こんなの普通の人には通用しないわ」という書評がまかり通る。
(自分がどう思ったかを書くようにって、小学校の先生が言ってたよ)
- ミステリィの世界には、左利きと右利きの2種類しかいないようだ。
- 多くの読者を笑わせたり、泣かせたりすることは難しいが、怒らせることは割に簡単である。
(しかし、勇気はいるし、その勇気は評価すべきだ。まあ、ストリーキングと同じである)
- 優れた作品に出会うためには、つまらない作品を嫌というほど読まなくてはならない。
- 幸せと不幸せとは、例えば、「アクロイド殺し」を先入観なしに読んだか、そうでないか、という違いである。
- Xの悲劇をミステリィだと思わずに読むほど、幸せなことはない。
- 煙草とコーヒーとミステリィがあれば、結婚しなくても良いかもしれない。
(もちろん、良い伴侶が4つ目に加われば、鬼に金棒、って妙な表現だなあ・・)
- ミステリィ仲間ほど、友達関係が難しいものはない。
(だから、ミステリィ研って根本的な矛盾を孕んでいるわけ)
- 「官能ミステリィ」ほど、謎の多いジャンルはまずない。
(講談社が送ってきたから一冊読んで、カルチャーショック!)
- 一冊のミステリィを2時間で読む奴より、2年かかって読む奴の方が凄い。
- 「いつ書いているんですか?」の答は、「君が寝ているときだ」だ。
- 「どうして、こんな話を思いつくんですか?」の答は、「君じゃないからだ」である。
(あるいは、どうしてそんなこときくの、というカウンターでも良いが、効果は期待できない)
- 「こんなことして何の意味があるんです?」の答は、ない。
(あるいは、君は何の意味がある人? でも良いが、いえませんよねぇ。犀川じゃないんだから)
- 「あ、本、買いましたよ」と電話してくる友人は、まだ読んでない。
- 「私もコンピュータとか、やってみたいんです」の答は、「それは、それは」。
(森も、源氏物語を読む会とか、やってみたいんです)
- つまらないミステリィが多くなったのは、どうやら自分の問題らしい。
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